総額売上高33期ぶり過去最高更新! 絶好調の老舗百貨店・松屋が示す「長期計画」
50年度までの25カ年にわたる長期経営計画を策定
24年度は、3カ年の前中期経営計画の最終年度でもあった。この期間中(22~24年度)、総額売上高は650億円から1371億円へと大きく伸長し、営業利益も22億円から44億円へと約2倍の伸びを見せている。
今後の持続的な成長を見据えて、松屋は「経営計画『Global Destinationとなることを目指して』」を新たに策定し、発表した。同計画は従来の中計の3カ年というスパンを見直し、50年度までの25カ年にわたる長期計画を策定。その中で、変化の激しい事業環境に柔軟に対応するため、単年度ごとの目標設定と評価を重視する方針を打ち出している。
計画では、50年度までに松屋のめざす姿として「世界の銀座で圧倒的な存在となる」「日本トップレベルのプレミアムリテーラーとなる」「Global Destinationとなる」の3つを最終目標に据た。そのうえで30年度までの期間を中期的なフェーズとし、その中でさらに2つの段階に分けて取り組みを進める。
第1フェーズ(25年度~27年度)では、DXの推進や、前述の「matsuyaginza.com」を運営するMATSUYA GINZA.com(東京都/横関直樹社長)との連携強化を通じて、オムニチャネル戦略を推進する。また、店舗、システム、不動産、人材への投資を進め、事業基盤の強化を図る。この取り組みによって、27年度に総額売上高1550億円、営業利益55億円をめざす。
続く第2フェーズ(28年度~30年度)では、第1フェーズで構築した基盤の上に、それまでの投資効果を最大化させる施策を展開し、30年度に売上高1650~1800億円、営業利益80~85億円の達成を目標に掲げる。
第1フェーズ初年度にあたる25年度は、松屋銀座創業100周年記念イベントの実施に加え、人件費やシステム開発などの先行投資によって費用負担が増加する見通しだ。
このため、26年2月期の通期業績予想は、売上高が対前期比3.9%増の500億円となる一方で、営業利益は同10.8%減の40億円、経常利益は同10.4%減の40億円、当期純利益は同3.5%減の23億円を見込む。







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