三井物産、コロナの収益下押しは当初見込み比3割減 市況改善など

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三井物産は30日、新型コロナウイルスによる2021年3月期(国際会計基準)の下押し影響は、当初予想の2000億円に対して1400億円と、3割減になるとの見通しを示した。写真は2018年1月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 30日 ロイター] – 三井物産は30日、新型コロナウイルスによる2021年3月期(国際会計基準)の下押し影響は、当初予想の2000億円に対して1400億円と、3割減になるとの見通しを示した。市況の改善や自動車販売の回復が想定よりも早いことなどが寄与している。

同社は当初、4―6月期を底とし、7―9月期は徐々に戻り、下期は正常化するとの見通しを示していた。実際は、7―9月期の戻りのペースは想定よりも少し早かったものの、欧米で新型コロナの再流行が見られていることなどから、内田貴和CFOは「10月以降も一定の影響が残る。経済の停滞が懸念される」と述べた。

2021年3月期(国際会計基準)の連結純利益見通しは1800億円(前年比54.0%減)に据え置いた。事業環境変化の激しい金属資源・エネルギー、機械・インフラを中心に既存事業の再評価とポートフォリオレビューを今後も集中的に実施し、「対応に伴う一過性損益の可能性も否めない。減損や撤退、売却などがあるかもしれない」ことを据え置きの理由の一つに挙げた。

20年4―9月期の売上高に当たる連結収益は3兆0436億円(前年同期比10.8%減)、純利益は1100億円(同53.0%減)となった。原油・ガス・石炭価格の下落を主因として減益となったが、市況が堅調な鉄鉱石事業やトレーディング事業などが貢献し、「計画対比では堅調に進捗した」という。

日本の商社に投資しているウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイについては「対話によって持続可能性や成長戦略を説明し、信頼関係を構築する」とした上で、協業の可能性については「何が何でも協業ありきではなく、中長期的にお互いの利益になる機会があれば検討していきたい」と述べた。

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