青山商事、今期3度目の業績下方修正、新型コロナでスーツ販売落ち込む
青山商事は3月11日、2020年3月期の連結営業損益が4億円の赤字に転落する見通しだと発表した。従来は90億円の黒字を見込んでいたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で入学式や卒業式の見送りが相次ぎ、主力のスーツの販売が落ち込む。
同社が業績予想を下方修正するのは今期3度目。19年8月と11月にもビジネスウェア事業の低迷やカジュアルウェアのアメリカンイーグル事業からの撤退などを理由に業績予想を引き下げていた。
20年3月期下期(19年10月〜20年3月)の既存店売上高は前年同期比8%減を見込んでいたが、繁忙期である3月の売り上げが大きく落ち込む見通しで、既存店売上高の減少幅は25%減程度に広がりそうだ。
通期の連結売上高は従来予想を165億円下回り、前期比12.5%減の2190億円となりそうだ。売り上げの落ち込みによる店舗の減損処理や子会社のミニット・アジア・パシフィックののれんの減損損失などを特別損失として計上することから、最終損益は203億円の大幅赤字(前期は57億円の黒字)となる。
期初に2500円前後だった青山商事の株価は、11日の終値で1065円にまで落ち込んでいる。