[東京 18日 ロイター] – 総務省が18日発表した9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、コアCPI)は101.6となり、前年同月比で0.3%上昇した。上昇率は前月から0.2ポイント低下し、2017年4月以来2年5カ月ぶりの低い伸びとなった。エネルギー価格や携帯電話通信料の下落などが押し下げ要因となった。
ただ、総務省は「伸びは鈍化しているが、依然プラスで推移しており、緩やかな上昇傾向が続いている」(幹部)として、判断を据え置いた。
コアCPIの上昇は33カ月連続。ロイターが集計した民間予測通りの上昇率となった。
上昇に寄与したのは生鮮食品を除く食料や教養娯楽、家具・家事用品などで、食料ではアイスクリームが前年同月比7.6%上昇した。原材料費や人件費、輸送コストの上昇が価格を押し上げている。一方、下落に寄与したのは交通・通信費やガソリンなどで、携帯電話の通信料は前年同月比5.2%低下した。
総務省幹部はエネルギー価格下落の影響について「エネルギー価格が電気代やガス代に反映されるまでに数カ月のタイムラグがあるので、影響はしばらく続く」との見通しを示した。
総合指数は前年同月比0.2%上昇となり、上昇率は前月から0.1ポイント低下した。天候不順の影響で前年に高値で推移したトマトなどの価格下落が響いた。
生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数は前年同月比0.5%上昇となった。
消費税増税前の駆け込み需要の影響については「物価の動きだけで判断するのは難しい」という。