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マレーシアにカンボジア……書店の海外展開を加速するTSUTAYAのねらいとは

吉牟田 祐司
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カルチュア・コンビニエンス・クラブ(東京都/髙橋誉則社長:以下、CCC)が東南アジア戦略を加速させている。2024年11月15日にマレーシアで3店舗目となる「TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール テブラウ シティ店」を開店。25年4月24日にはカンボジアに初出店する。その背景とねらいについて、TSUTAYA BOOKS MALAYSIA Sdn.Bhd. CEOの上本英之氏、CCC海外本部グローバルマーケティング部FOOD&BEVERAGE企画グループリーダーの松下昇平氏に聞いた。

マレーシアではクアラルンプールに続きジョホールバルにも出店

TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール テブラウ シティ店の店内
TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール テブラウ シティ店の店内

 CCCが東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に進出したのは2022年。双日との共同出資会社であるTSUTAYA BOOKS MALAYSIA Sdn.Bhd.を設立して現地デベロッパーとフランチャイズ(FC)契約を結び、マレーシアの首都・クアラルンプールに高級形態の「ブキット・ジャリル 蔦屋書店」、翌23年に「TSUTAYA BOOKSTORE」を開業した。3店舗目となる「TSUTAYA BOOKSTORE イオンモール テブラウ シティ店」が出店したのはマレーシア第2の都市でシンガポールの対岸に位置するジョホールバル。そしてカンボジアでは首都プノンペンにオープンする「TSUTAYA BOOKSTORE」を皮切りに34年までに6店舗を展開する予定という。

TSUTAYA BOOKS MALAYSIA Sdn.Bhd. CEO
TSUTAYA BOOKS MALAYSIA Sdn.Bhd. CEOの上本英之氏

 東南アジア進出の足場としてマレーシアを選んだ理由について、19年にCCCで中国・台湾を除くアジア・オセアニアの担当となり、出店戦略を担った上本氏に振り返ってもらうと、当初はシンガポールやタイも魅力的に映ったという。しかし「シンガボールは物価が高く、タイは富裕層と貧困層の格差が激しい点がネックに感じられた」。

 シンガポールの物価はニューヨーク並みといわれるほど。そしてタイは「世界一不平等な国」と呼ばれるほど貧富の差が大きい。比べるとマレーシアは貧富の差が穏やかで全体的な生活水準が高い。さらには英語を公用語とする国を除けば「東南アジアの中でもっとも英語が普及している」と話す。多民族国家のマレーシアでは人口の3割程度が中華系。公用語のマレー語、中国語、加えて準公用語の英語が主にビジネスシーンで使われている。

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