冷凍食品は「安くて手軽」から「リッチな気分が味わえる」へ

文:山田 陽美
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主食とおかずがセットになったワンプレート冷凍食品に注目

タケムラダイ氏
冷凍食品マイスター/電子レンジ料理研究家/フードコンサルタント タケムラダイ氏

 20年以上にわたって毎日欠かさず冷凍食品を食べ続けている冷凍食品マイスターのタケムラダイ氏。コロナ禍以降の冷凍食品の広がりを実感しているようだ。

 「コロナ禍は冷凍食品にとって大きな転機になりました。外出できなくなったタイミングで冷凍食品を試した人が、“冷凍食品はおいしい”と気付いて継続購入につながっています。しかもコンビニのお弁当より保存料を使っていない分、冷凍食品のほうが健康面で優れていると気付いた人も多かったようです」

 そんなタケムラ氏が最近注目しているのが、主食とおかずをセットにしたワンプレートの冷凍食品。ニップンの「よくばり」シリーズが先行しており、各社が次々に参入し競争は激化している。栄養バランスがよく、値段も手頃なので、在宅勤務時のランチや子供の食事など利用するシーンも広がっている。

 「ワンプレート冷凍食品をそのままお弁当箱に詰め替えて子供の“塾弁”にするなど、SNSで話題となりました。種類も豊富なので、さまざまな使い方が広がっています」と、タケムラ氏。

 また、冷凍麺も伸び続けているカテゴリー。冷凍中華麺は麺とスープ、具材がセットになった一食完結型が人気で、有名専門店が監修した商品などラインアップが広がっている。

 「ファミリーレストランの冷凍食品も人気。ロイヤルホストやバーミヤンの味が自宅で気軽に楽しめて、お店で食べるより安価なのが支持されています」(タケムラ氏)

 外食店が冷凍食品を販売することで、来店したことがない新たなファン獲得につながっている。

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