めざすは「子供用品の総合ECモール」!石井稔晃社長が語るナルミヤ・インターナショナルの成長戦略!
日常生活でも使えるオシャレな子供服
―とはいえ、ナルミヤにとっては、SCは未開の地だったわけですよね。どのようにチャネルを開拓していったのですか。
石井 「プティマイン」といった、SC向けの新しいブランドを立ち上げました。価格は、百貨店向けブランドの3分の1~4分の1に設定しました。日本製が中心の百貨店向けブランドと違って、SC向けブランドは一部を除いて中国製ですが、品質が向上しているので、コストパフォーマンスはいいと考えています。
生産サイクルも大幅に変えました。百貨店向けは、半期ごとの展示会での受注がメーンですが、SC向けはトレンドに対応し、シーズンの30~60日前でも受注できる短サイクル生産体制にしました。「期中対応」に近いですね。
―子供服でも既存のSC向けブランドはありますが、どのように差別化を図ったのでしょうか。
石井 百貨店向けブランドで培った、当社のノウハウを生かしました。当社のオリジナルブランドは、デザイン性に優れていると自負しています。既存のSC向けブランドに比べて、「上品で大人っぽい」「かわいい」と、お客さまからも好評です。一方で、百貨店向けブランドは、基本的に「ハレの日・お出かけ用」ですが、当社のSC向けブランドは、「日常生活でも使えるオシャレな子供服」として新たなニーズを掘り起こし、後発ながら、ほかのブランドにはないポジションを確立できたと考えています。
―それが、SCチャネルの急拡大にもつながったわけですね。
石井 そのように考えています。ただし、競合するSC向けブランドも、デザイン性を追求するなど、今や当社も追われる立場になってきました。当社には、社内の女性デザイナーもいますし、全国には会員のお客さまも大勢いらっしゃいます。そうした人的リソースを活用して情報を集約し、今の“若いママ”のニーズにフィットした商品開発・提案力に、磨きをかけていきたいですね。