ベルク(埼玉県/原島一誠社長)を支持する理由の1つに「安さ」をあげる消費者は多い。価格競争が激化するなかベルクはどのような価格政策をとっているのか。その実態を探るべく、2021年1月に流通激戦区の千葉ニュータウンエリアに出店した「ベルクフォルテ千葉ニュータウン店」(千葉県印西市:以下、千葉ニュータウン店)と、その競合店の価格調査を実施した。(調査日2021年7月29日)
駅から約1.5km圏に有力チェーンが密集
千葉ニュータウン店が開業したのは、北総鉄道・京成電鉄「千葉ニュータウン中央」駅南口から徒歩約10分の高層マンションに囲まれたエリアだ。地上2階建てで1階にドラッグストアや学習塾を、2階に100円ショップやクリニックなどを誘致した近隣型ショッピングセンターとしてオープンしている。同店から西へ約300mにスーパーセンター業態の「スーパーセンタートライアル」があったが21年3月に閉店している。
しかしながら周辺エリアの競争は激しい。駅北口から北へ約500mには大型ショッピングモール「イオンモール千葉ニュータウン」に併設する「イオン千葉ニュータウン店」が、同西へ約1kmには「ヤオコー千葉ニュータウン店」が、同東北東へ約1.5kmには「ベイシア千葉ニュータウン店」が、同北北東へ約1.7kmにはタイヨー(茨城県)の「ビッグハウス印西店」がある。今回はこの4店舗と千葉ニュータウン店との商品の価格比較を行った。
まず、千葉ニュータウン店について説明すると、売場面積は約650坪(歩測)で、売場のサイズ、レイアウト、品揃えともにベルクの標準的な店舗である。
売場での価格訴求については、出入口すぐの壁面に「価格直球勝負! Lower Price」「価値ある商品を、満足価格で」と記した大きな垂れ幕を設置し、来店客に安さを印象づけている。また、お買い得商品には「スペシャルプライス」とカラフルでインパクトのあるPOPで表示して売場の各所で目立たせている。
カテゴリーごとに地域で強い店に対抗
図表は、千葉ニュータウン店と競合4店の価格を4つのカテゴリーごとに比較したものだ。
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