ヨークベニマルの300坪小型新フォーマット、オープンから2年たったいまは?意外な事実!
ヨークベニマルが「ヨークマルシェ大和町店」(宮城県仙台市:以下、大和町店)をオープンしたのはちょうど2年前のことだ。同店は、仙台市街をはじめとした都市商圏を想定した売場面積約300坪の小型店で、屋号を変えての出店ということもあって、開店当初は業界関係者の注目を集めた。オープンから2年が経過したヨークマルシェでは現在、どのような売場づくりをしているのか。(調査日:11月1、2日) ※本文中の価格はすべて本体価格
“マルシェ感”を打ち出す小型フォーマット
大和町店は、仙台市営地下鉄東西線「卸町」駅から徒歩約10分の場所にある。仙台市街からそれほど離れていない住宅街で、店舗周辺にはマンション、戸建て住宅が立ち並ぶ。
周辺の競合店としては、北東に約500m離れた「卸町」駅前に大型店「イオンスタイル仙台卸町」、東約600mに24時間営業の「西友大和町店」がある。そのほか、近隣にはドラッグストアもあり、競争は激しい。
大和町店が出店したのは、2018年11月のこと。約38年間にわたって営業を続けてきた旧店舗をスクラップしてオープンした。最大の特徴はなんといってもその店舗サイズだろう。同店の売場面積は約300坪。600坪前後を基本とするヨークベニマルにとっては、約半分の規模の小型店となる。
「ヨークマルシェ」という屋号にも注目だ。ヨークベニマルが、「ヨークベニマル」屋号以外で出店するのはこの店が初となる。ヨークベニマルの大髙善興会長は、大和町店開店時に行われた会見で「限定商圏において、従来のような600坪タイプの店舗でなくても顧客満足度を高め、利益を上げるフォーマットを実験したいと考えた。小型店のなかでも生鮮とデリカテッセンについては従来と同じ買物体験を提供していく」と発言している。
ヨークマルシェという屋号には、小型フォーマットであっても“マルシェ(市場)”感あふれる売場づくりを実践していくという思いが込められている。いずれもオープン時のデータだが、取り扱いSKUは標準と比べて約4割少ない6300、従業員数は正社員15人、地元採用者が60人と標準店よりも10~20人ほど少ない。同社としては収益性向上と地域シェア率アップの両立をもくろむ実験店の位置づけだといえるだろう。
売場配置は標準店とほぼ同一
「現場力」を感じる売場演出
オープンから2年が経過したヨークマルシェではどのような売場づくりをしているのか。調査をするため、11月初旬に店舗を訪ねてみた。
大和町店の売場配置は、
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