ツルヤ前橋南店がベイシア本社近くにオープン ツルヤらしさを出しながら、ローカライズを進める売場づくりとは?

阿部 幸治 (ダイヤモンド・チェーンストア編集長)
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ツルヤらしさを出したまま
群馬ローカライズを徹底

 ツルヤといえば、「ツルヤオリジナル」を中心とする豊富なプライベートブランド(PB)商品の品揃えで知られ、ワイン、日配、グロサリーから冷凍総菜まで多岐にわたる。そのPBこそツルヤらしさを体現しており、強固なツルヤファンを増やす原動力になっている。

 同社PBの最大の特徴は、大半の商品が地元長野県のメーカーや生産者と共同開発した商品だという点にある。こうした商品開発はきめ細かな産地開拓が必要で、短期間でできるものではない。

 では前橋南店も「メイドイン長野」が中心の売場なのか、というとそれだけではなかった。想像以上に「群馬」「上州」が打ち出された売場になっているのである。ワインなどの酒類、こんにゃくなどの和日配、そのほか各種グロサリーで群馬のメーカーの商品が数多く導入。たとえば前橋の人気イタリアンのドレッシングなどもPBのドレッシングと並んで販売されていた。

 このようにPBを軸とする「ツルヤらしさ」を全面に打ち出しながらも、食品スーパーとして出店エリアの食生活に合わせたローカライズを行っている点がツルヤ前橋南店の特徴だ。

 今後、群馬県で多店舗化を進めるものと思われ、それに伴って、群馬県地産地消型のPB開発が進むのかに注目だ。

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記事執筆者

阿部 幸治 / ダイヤモンド・チェーンストア編集長

マーケティング会社で商品リニューアルプランを担当後、現ダイヤモンド・リテイルメディア入社。2011年よりダイヤモンド・ホームセンター編集長。18年よりダイヤモンド・チェーンストア編集長(現任)。19年よりダイヤモンド・チェーンストアオンライン編集長を兼務。マーケティング、海外情報、業態別の戦略等に精通。座右の銘は「初めて見た小売店は、取材依頼する」。マサチューセッツ州立大学経営管理修士(MBA)。趣味はNBA鑑賞と筋トレ

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