ついにウォルマートが導入実験をスタート! セルフレジは業界のスタンダードとなるか?

小野 貴之 (ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長)
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ウォルマートの導入でセルフレジがスタンダードに?

 このような事情は大半の実店舗リテーラーに共通しており、多くのプレイヤーが最大手ウォルマートの選択に追随する可能性が高い。三井物産戦略研究所の高島勝秀氏は「セルフレジがスタンダードとなる流れは一段と加速していくだろう」と予想する。

 セルフレジがスタンダードになった世界では、「顧客とのコミュニケーションをどのようにとっていくのか」が課題となる。

 セルフサービスの仕組みが開発された1910年代から現在に至るまで、店舗スタッフと顧客の唯一の接点であるレジでのコミュニケーションが重視されてきた。セルフレジが浸透していくと、そのような接点が失われることになる。

 それを理由にセルフレジの導入を躊躇する企業もあるが、「裏返せば、レジ業務から解放されるマンパワーを使って、店舗でのさまざまな場面を顧客とのコミュニケーションの場として設定できるようになるということでもある」と高島氏は指摘する。

 売場での案内や質問への対応、そして商品を用いた実演やレクチャーなど、店頭ではさまざまな形のコミュニケーションが可能であり、それを顧客の来店、購買を促す武器に仕立てることも考えられる。「顧客とのコミュニケーションの在り方とその設計、そのための人材活用・育成は、ポストコロナの時代に向けた、実店舗リテーラーの競争力のカギとなるだろう」(高島氏)。

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記事執筆者

小野 貴之 / ダイヤモンド・チェーンストアオンライン 副編集長

静岡県榛原郡吉田町出身。インターネット広告の営業、建設・土木系の業界紙記者などを経て、2016年1月にダイヤモンド・リテイルメディア(旧ダイヤモンド・フリードマン社)入社。「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属し、小売企業全般を取材。とくに興味がある分野は、EC、ネットスーパー、M&A、決算分析、ペイメント、SDGsなど。趣味は飲酒とSF小説、カメラ

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