「アフターコロナ」の購買行動に合わせて、店がいまやるべき3つのこと
こんにちは、成田直人です。ダイヤモンド・チェーンストアオンラインに連載移籍した「成田直人の“ファンづくり”総研」の第2回。今回は前回の続き、「コロナウイルスで大変な今だからこそやるべき3つのこと」を紹介します。1つ目は前回すでに紹介済みの「作業効率をあげるためにどうしたらいいか?」を考えること。残る2つを、解説していきます。
アフターコロナはオンライン化が一気に進む
今後店舗ビジネスは重大局面を迎えます。それはオンラインショッピングとの明確なすみわけです。日用品はネットで買わずに実店舗で購入し続けると多くの人は思っていますが、今は13時頃にオンラインで購入すれば最短で17時には自宅に持ってきてくれる時代です。外出自粛を経験することで消費行動にも効率化を求める人が増えることでしょう。「ほしいものを購入するだけなら、オンラインで十分」という思考が一気に広まると予想されます。
そんな「アフターコロナ」における実店舗の役割とは何かを考えていきましょう。これを再考したうえで、売場づくりをアップデートしていきましょう。
具体的にどうすればよいのか?まずは、「お客がお肉を買いたい!」と思った時に、肉をかごに入れるだけではなく、調味料やお肉を柔らかくする道具など、抱き合わせで一緒に購入してもらえる関連商品をすぐ近くに置くことです。
この程度であれば、すでに実施している店もありそうですね。しかし、そこにPOPをつけて販売強化商品としている店はほとんどないと思います。
もし、お肉を買う人のほとんどが一緒にかごに入れてしまう商品を作ることができれば、実店舗としての価値は高いです。なぜなら一緒にかごに入れる商品について、お客さまは数秒前までは興味も関心もなかったものだからです。近くに置くだけでは目に入らないかもしれませんが、POPをはじめ販促を強化することで購買率は上がることでしょう。
その際、週別で展開前と展開後でどれだけ売れたのかを計測しましょう。そして、先週実績をクリアしていれば、担当スタッフを賞賛する機会を作りましょう。スタッフが考えて販促し、顧客の食生活を変化させる、これこそが今後の実店舗が作らなければいけない価値です。
言われたことをこなす作業のためのスタッフから、自身の家事経験を生かした売場展開をすることで新たな価値を創造することができます。スタッフ自身の仕事を「オペレーションからクリエイティブ」に変える、そのためにスタッフのマインドも変えていくことが重要です。時間がある今だからこそできることです。