ヨレヨレ、雨シミ、臭い?それでもバーバリーなど英国3コートブランドが愛されるワケ
暑い日が続いている。9月後半に入っても35度を超える暑さで、なかなか秋が来ないのだが、来週(この文章が掲載されているころ)から、気温も下がってくるようだ。ようやく、秋の装いも楽しめる日が来るのかと思うと、どこかウキウキしてくる。今日は、そうした秋、冬の装いに欠かせないコートについて、英国のBurberry(バーバリー)、Macintosh(マッキントッシュ)、Barbour(バブアー)の3つについて語ろうと思う。
いつ雨が降るか分からないイギリス
大学生のころ、父の仕事の都合で私達家族はロンドンにいた。ロンドンの空は気まぐれだった。朝からりと晴れたよい天気でも、夕方には雨が降る。それも、朝には想像できないほどの強さのザーザー降りだから始末が悪い。したがって、ロンドンでは傘を持っている人は多くない。防水のコートをさっと羽織り、雨が強く降ったら近くのパブ(ビールをのんで会話を楽しむ場)に避難し、ワイワイガヤガヤと話を楽しむ。
私達兄弟も(私には弟がいる)、学校が終わって家路に着くまでの間、突如降る雨に幾度も悩まされたが、やがて慣れていった。ゴアテックス(化繊繊維で水などを防水する素材)が開発された今となっては、その軽量コートがあれば十分なのだが、ロンドンでは長い歴史上、さまざまな工夫をしながら雨に強いコートをつくっていった。その代表が、Burberry(バーバリー)、Macintosh(マッキントッシュ)、Barbour(バブアー)の3つである。
河合拓のアパレル改造論2024 の新着記事
-
2024/12/17
あなたはいくつ備える?AI時代に生き残るビジネスパーソン3つの条件とは -
2024/12/10
ワールドが三菱商事ファッション買収!進むアパレル垂直統合、2つの課題とは -
2024/12/03
ユニクロ柳井会長がウイグル綿花不使用発言に至った理由と影響、その複雑な背景とは -
2024/11/26
イタリア繊維産業に学ぶ、高くても売れるビジネスの秘密とは 染めと売り方が段違い -
2024/11/19
ユニクロ、開始から7年で明らかになった有明プロジェクトのいまとすごい成果 -
2024/11/12
アパレルは「個人売買」「古着」が、今後驚くほど拡大する理由
この連載の一覧はこちら [51記事]
関連記事ランキング
- 2024-12-10ワールドが三菱商事ファッション買収!進むアパレル垂直統合、2つの課題とは
- 2024-11-26イタリア繊維産業に学ぶ、高くても売れるビジネスの秘密とは 染めと売り方が段違い
- 2024-12-03ユニクロ柳井会長がウイグル綿花不使用発言に至った理由と影響、その複雑な背景とは
- 2021-11-23ついに最終章!ユニクロのプレミアムブランド「+J」とは結局何だったのか?
- 2024-09-17ゴールドウイン、脱ザ・ノース・フェイス依存めざす理由と新戦略の評価
- 2023-08-08EC時代にスクロールとベルーナだけ好調 生き残るカタログ通販、死ぬカタログ通販
- 2024-11-19ユニクロ、開始から7年で明らかになった有明プロジェクトのいまとすごい成果
- 2024-12-17あなたはいくつ備える?AI時代に生き残るビジネスパーソン3つの条件とは
- 2024-09-03アローズにビームス…セレクトショップの未来とめざすべき新ビジネスとは
- 2023-09-26無印良品の一部となる三菱商事ファッションとユニクロ:Cの成功が意味することとは