ファストリ、MUJINらと提携で物流倉庫の自動化に弾み 最終目標は“企画から最短10日で店頭に届く”
倉庫の自動化に
1000億円を投じる
すでに、ファーストリテイリングは、ダイフクとは有明倉庫を含む国内2拠点と、アメリカ、オーストラリアの海外2拠点、MUJINとは中国、Exotecとは欧州のそれぞれ1拠点で倉庫の自動化を進めているという。柳井社長は「今後はエンド・ツー・エンドでサプライチェーンを構築できた企業が世界をリードする存在になる。この実現に向けて国籍を超えた企業が連携して挑戦するのは世界でも類を見ない取り組み」と語る。
現在ファーストリテイリングは19の国・地域で78倉庫を有している。今後3~5年の期間で約1000億円を投じてこれらの倉庫内作業を自動化させる計画だ。
企画から最短10日で店頭に届く
“新・製造小売革命”めざす
このように物流をはじめサプライチェーン改革に取り組むファーストリテイリングは、改革の早期達成を図るべく、最先端技術を持つ企業との戦略的グローバルパートナーシップを拡大させている。
物流以外では、すでに、ビッグデータの活用においてGoogle、アクセンチュア(東京都)と、製品の生産技術面では東レ(東京都)、島精機製作所(和歌山県)とパートナーシップを結んでおり、今後も積極的に提携先を拡大していく方針だ。
この壮大な挑戦でファーストリテイリングが最終的に追求するのは「お客さまがほしいものが、いつもあるという商売の基本の追求だ」と柳井社長はいう。現在では消費者ニーズを反映し商品を企画、製造して顧客の手元や店頭に届くまでには1~2カ月ほどかかっているが、これを早くて10日間、遅くても1カ月ほどに短縮させたい考えだ。顧客視点を第一に最先端技術を集結させてイノベーションを実現させようとしている。