サミット経済圏をつくり、食品スーパーの枠を越える! 竹野浩樹社長が明かした次の成長戦略
11月6日、サミット(東京都/竹野浩樹社長)が2020年3月期第2四半期業績を発表した。同時に竹野浩樹社長が語ったのが、21年3月期から始まる新しい中期経営計画(中計)の方向についてだ。サミットが見据える次なる成長の青写真とは―――。
直近の3年半で
既存店客数が9%伸長!
サミット(単体)の20年3月期第2四半期業績(19年4~9月)は、営業収益が対前年同期比2.1%増の1450億円、営業利益が同15.1%減の31億円、経常利益が同15.8%減の33億円の増収減益となった。
経常利益は16年6月に竹野社長が就任して以来初の減益となったが、その要因は19年1月に稼働した精肉のプロセスセンター(PC)「川崎塩浜プロセスセンター」(神奈川県川崎市)や、新規出店・閉店において例年より投資コストがかさんだことによるものだが、これは期初の計画通りだ。
一方で営業収益は、事業エリアとする首都圏では、10連休となったゴールデンウィークや冷夏の影響により営業不振となる食品スーパー企業が多かったなか、過去最高を達成した。とくに既存店客数が同0.8%増となったことで、既存店売上高は同0.5%増と4期連続で前年実績をクリア。16年3月期からの3年半で見ると、客数は9%、既存店売上高は10%も伸長させている。
カテゴリー別売上高では、総菜が同5.1%増、ベーカリーが同9.6%増と即食商品が大きく伸長した。同社は17年4月から食の時短ニーズに対応するべく、部門を横断して生鮮総菜・半調理品を強化する「大総菜プロジェクト」を推進しており、その対象商品の売上高合計が同8%増と伸長し好業績に貢献した。そのほか、9月のかけ込み需要の影響により「家庭用品・その他」カテゴリーも同4.7%増となっている。
20年3月期は、サミットが進める3カ年の中計「創革2019」の最終年度となる。今回の中間決算業績発表の場では、次の中計で掲げるサミットのビジョンについても言及があった。