サミット経済圏をつくり、食品スーパーの枠を越える! 竹野浩樹社長が明かした次の成長戦略

2019/11/07 07:14
「ダイヤモンド・チェーンストア」記者 大宮弓絵

デジタル活用により
購買体験を進化させる!

 そのビジョンについて、以下に竹野社長の発言を引用する。

 「サミットは「創革2019」において、共働き世帯や少人数世帯の増加、高齢化などにともなうお客さまのニーズの変化に合わせて、即食・簡便商品や少量商品の強化、専任で接客を行う案内係の設置などにより「売り方」を進化させてきた。
 そして今は、キャッシュレス決済をはじめとした支払い方法や、購入商品の受け取り方法などが多様化し、お客さまの「買い方」が変化している。そこで次の中期経営計画では、先進的な米国企業が進めるようにデジタル活用によりお客さまの購買体験を進化させる。
 具体的には、注文方法では「事前オンラインオーダー」や「買物代行」、支払い方法では「スマホ決済」や「セルフ・スマートレジ」、受け取り方法では「店頭受け取り」や「配送サービス」、販促ではスマホアプリを起点にした「クーポン」や「ワントゥワン・マーケティング」などのサービスや施策を選択肢として、デジタル・アナログの垣根のない購買体験の提供を、今後見据えていかなければならない。
 しかしここで注意したいのが、これらはすべて、あくまでも店舗を起点に、既存のサミットファンのお客さまに向けて、困りごとを解決したり、利便性を提供したりするための補完的なサービスとして提供していくというものである点だ()。

図:サミットが発表した今後同社がめざすサービスのあり方のイメージ(サミット提供資料を基に編集部が作成)
図:サミットが発表した今後同社がめざすサービスのあり方のイメージ(サミット提供資料を基に編集部が作成)

 たとえば親会社の住友商事はかつて(サミットの知名度を活用して)、サミットネットスーパーの名前でセンター出荷型のネットスーパーに参入し、撤退した過去がある。同サービスが定着しなかった要因は、店舗の存在と完全に切り離し、単に利便性と価格を重視する一般消費者向けのサービスにしてしまったところにあると考えている。
 そこで、のようにサミットの店舗から派生するかたちで、さまざまなサービスを付加していく考えだ。そして、地域におけるサミットの“経済圏”を広げ、同時にお客さまのなかでのサミットのマインドシェアを高めていきたい。
 そのためには、サミットの存在を再定義する必要があると考えている。現段階では単に食材を購入する場所だが、今後はこれからの消費者ニーズに合った買物やコミュニティの場を提供できる食品スーパーの枠を越えた存在をめざしていきたい」(以上、11月6日の中間決算業績発表時の竹野社長の発言をもとに構成)。

 こうしたビジョンをもとにサミットは次の中計の具体的施策を立て、19年4月末に発表する計画だ。

 話に挙がったネットスーパーについては、実際に開始する具体的な計画は現段階ではないという。しかしサミットは19年8月からダブルフロンティア(東京都)と業務提携を結び、同社が開発・運営する買物代行サービスのプラットフォーム「Twidy(ツイディ)」を2店舗で導入している。この取り組みを通じて、店頭受け取りサービスやネットス―パーなどのネットを通じたサービスをいつでも開始できるように、商品のマスターデータの整備を進めているという。

 

600坪型と都市型小型店
をミックスして出店する!

 そのほか、22年3月期までの新規出店の計画についても最新の情報を発表した。今期を含めて毎年3店ずつ新規出店する計画だったが、21年3月期と22年3月期において1店舗ずつ物件の追加取得に成功し、4店ずつの出店になるという。
 21年3月期には売場面積100坪という都市型小型店の実験店を、JR山手線内側で開業する計画で「今後はサミットが得意とする600坪サイズと都市型小型店をミックスして出店していく」と竹野社長は説明する。

 サミットはさらなる飛躍に向けて着々と準備を進めている。

 

 

 

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