順風満帆から一転、倒産の危機へ ブロンコビリーが窮地から抜け出したきっかけは「お客さまの声」
ブロンコビリーにしかない価値を磨く
失意のどん底の中で、たまたまつけていたラジオの声にはっとさせられた。
「番組では『今年なくなって腹が立つことランキング』という企画をやっていたのです。その第2位にランクインされていたのが『ブロンコビリーのサラダバー』でした」(竹市さん)。
「なんだか感動してしまってね。温かい風に吹かれたような気持ちになった。同時にお客さまの期待にお応えしなければいけないという熱い思いがこみ上げてきました」。
この経験を通して、「ブロンコビリーの得意なことをやろう、好きなことをやろう、高い評価をして頂けることをやろう」という考えの軸が定まり、覚悟が決まった。それからは、お客に価値を感じてもらえる「ご馳走レストラン」として、世界中から食材を求めて集め、日本中から旬の食材を探し、店舗では手間隙かけておいしい料理や気持ちの良いサービス、清潔で楽しい店づくりに徹底的にこだわった。
04年から、再びオープンキッチンによる「炭焼き」「大かまど(で炊くご飯)」「サラダバー」の導入改装を開始し、05年4月には全店舗のリモデルを終えた。その後のブロンコビリーは、上記3つの武器を差別化要素として、さらに磨きこんだ。07年にジャスダック、2011年に東証・名証二部に上場し、2012年には東証・名証一部に上場。21年12月末時点で130店舗を展開するまでに成長した。
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