上垣内西友新CEO、女性活性化プログラムを本格推進
西友(東京都)は、最高経営責任者(CEO)に就任した上垣内猛(かみごうち・たけし)氏の就任記者会見を開いた。
上垣内氏は、1964年生まれの50歳。1987年、一橋大学卒業後に、日本リーバに入社。要職歴任後の2007年、ユニリーバ・ジャパン社長兼北東アジア ファイナンス担当 バイス・プレジデントに就任した。
2012年4月、執行役員SVP(シニア・バイス・プレジデント)として西友に入社。同年7月に店舗運営本部、お客様相談室担当になり、2014年11月からはアセット・プロテクション担当も兼務するに至った。
そして5月12日付で、スティーブ・デイカス前CEOの辞任を受け、合同会社西友CEO兼ウォルマートジャパン・ホールディングス合同会社CEOに就任した。
会見の中で、上垣内新CEOは、「アソシエイト(従業員)が財産」と述べ、「(多くの時間を共に過ごす)アソシエイトが主役になってお客様目線で仕事ができる環境をつくりたい」と抱負を語った。
また、「《お客様の6割、アソシエイトの7割が女性》である同社の女性の活性化なしには成長はありえない」というスタンスに立ち、ウォルマートカナダで開発された女性リーダーの育成プログラム「Woman in retail」(ウーマン・イン・リテイル)を2015年から本格的にスタートさせたことを明らかにした。
「全世界のウォルマートの店舗内管理職比率を見てみると、カナダは50%。ウォルマートの5大マーケットのひとつとして業績は非常にいい。その意味からも女性のリーダーとしての活躍は会社の成長には欠かせないと考える。イギリスは43%、中国は20%、インドは12%…これに対して日本は7.6%に過ぎない」(上垣内氏)。
西友は、カナダのケースを踏襲しながら、日本に合わせる形でプログラムを遂行する。
プログラムの第1期参加者は21人が選抜され、そのうち1人がすでに店長に昇格。年末までにさらに数人が昇格する見込みだという。また、第2期生の選抜も開始した。
なお、西友全社では2020年までに女性の管理職比率を現在の11%から30%まで引き上げることを目指している。
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