輝く鳥居がシンボル! 金運アップを祈願する、京都の注目神社の巧みなブランド戦略!
京都で人気の寺社といえば金閣寺や清水寺、伏見稲荷大社などが上位にランキングされる。その中、近年、一気に知名度を上げ、“集客力”を増しているのが「御金(みかね)神社」だ。ネット上で話題になっているほか、テレビ番組で取り上げられる機会も増えている。京都では比較的新しい同神社がなぜ注目を集めるのか、現地に足を運んだ。
「最強開運日」にできた500mの行列
京都市中京区にある世界遺産、二条城。幕末、大政奉還について話し合われた歴史的な場所だが、そこから東へ約300mにあるのが御金神社である。周辺は静かな住宅地が広がる中、同神社は一際、目を引く。
理由は、金運アップのご利益があると言われ、さらに黄金に輝く鳥居が立っているから。見るも眩いその姿に惹きつけられるように、連日、全国から多くの参拝者が集まってくる。程度の差こそあれ人はお金に興味があるはず。この意味では、今や日本国民の誰もが一度は訪れたいと思うであろう聖地が御金神社なのだ。
それを象徴するかのような光景が2023年3月21日に見られた。小ぢんまりとした神社を先頭にできた行列は実に約500m。神社のある西洞院通から南へ伸び、御池通の交差点で西に折れ、最後尾は堀川通まで続いた。
Googleマップの口コミ欄を見ると、当日の様子を記録した書き込みが複数確認できる。「今年最強開運日で大行列!待ち時間、3時間54分!!<中略>神社側もこの日だけは『特別対応』。通常は16時で終わりの社務所ですが、列最後の人まで対応してくれました!感謝、感謝です!」。
わざわざ京都まで来て4時間も待たされたら、普通は心が折れる。中には怒り出す人もいるかもしれない。だが御金神社の場合、目的が金運アップなので、怒るどころか「感謝、感謝」となる。
一向に短くならない行列を牛歩のごとく進むこと数時間。最後、ようやく金色の鳥居が目の前に現れた瞬間、参拝者は「あぁ、神様!」と、ありがたく手を合わせたに違いない。
上記口コミにある「最強開運日」とは、吉日が重なったことを意味する。詳しくは各人の検索努力にお任せするが、「一粒万倍日」「天赦日」「虎の日」という、1つだけでも縁起が良い吉日が3つ重なった。さらに、それが春分の日だったため、大行列となった。
京都で人気のお寺や神社と言えば、金閣寺や清水寺、伏見稲荷大社などが上位にランキングされる。しかし、それら有名どころをすっ飛ばし、まずは御金神社へとやってくる観光客も少なくないと想像できる。
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