落語家・立川志ら乃のスーパーマーケット徒然草 第7回 女優・真下玲奈と「ミロ」への異常な愛情
「まだまだ何か出てきそう」…真下玲奈という女優の魅力
ここからは真下玲奈さんに対する現時点での印象を少し。まず、彼女の「落語をやりたい」は本気でした。
その本気感は落語自体への興味というより、女優としての自分に襲い掛かってくる日々の不明瞭な不安に突き動かされての選択なのではないかと私は推量しております。会って喋ると、明るい天然女子という印象を受けますが、やはり落語は演者当人の「何か」が必ずと言っていいほど出てしまうもの。稽古の時にそのような”内側”があふれ出て来たことを今でもよく覚えています。
ピュアで頑固。この2つはうまく絡み合うといいのですが、長所を打ち消し合う要素でもあるようです。
純粋な気持ちでさまざまなことに興味を持ち、その中の1つがうまく行きそうなので「それをこうすればもっとうまく行くんじゃない?」というようなことを言われると、ちょっとしたこだわりから「いや、これはそういうことじゃないんで…」的なことで自ら発展的な未来を閉ざしてしまう。そしてその自分でもよくわからない小さなプライドについて自分自身思い悩む。そんな日々なのではないか?という印象。
ミロの件もそうですが、うまく周囲に伝えられないけれどもとてもおもしろい要素を当人が持っていることは事実。まだまだ何かが出て来そう。そして本当に出てくる出て来ないに関係なく、この「出て来そう」という雰囲気がこの人の魅力のひとつ。そう思ってます。
いずれにしても、現時点ではあまり裕福ではなさそうなので、ネスレ様、ほんの少しでいいのでお力添え願えないでしょうか。
というわけで、次回は立川志ら乃の「シーフードミックス」を盗んだ前座、立川縄四楼についてお話します。
立川志ら乃
1974年2月24日生まれ。98年3月、立川志らくへ入門。2012年12月に真打ち昇進。16年7月に「スーパーマーケットが好きである」ことを突如自覚。スーパーに関する創作落語に「グロサリー部門」「大豆なおしらせ」など。
Twitter:@tatekawashirano
ブログ:https://ameblo.jp/st-blog/
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