1月の企業物価、4.2%上昇=コメ高騰、1年7カ月ぶり伸び率

日銀が13日発表した1月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は125.3となり、前年同月比4.2%上昇した。47カ月連続のプラスで、23年6月(4.5%)以来、1年7カ月ぶりの高い伸び率となった。原材料費や人件費の増加を転嫁する動きが進展し、精米・玄米などの農林水産物を中心に価格が上昇。指数は5カ月連続で過去最高を更新した。
企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。調査対象515品目のうち、402品目が上昇、90品目が下落した。日銀は「原材料価格の転嫁が幅広い業種で見られており、人件費や物流費を転嫁する動きも広がってきている」と分析する。
分野別では、23分野のうち18分野で上昇。農林水産物は肥料価格や人件費などのコスト増を反映し36.2%、電力・都市ガス・水道は昨年5月の再生可能エネルギー賦課金の引き上げに伴い11.1%、それぞれ上昇した。非鉄金属も銅やアルミニウムの市況高騰で14.3%上昇と高い伸び率となった。
海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は、円ベースで2.3%上昇。一方、契約通貨ベースでは2.2%下落した。