【上海時事】中国電子商取引(EC)大手アリババ集団(浙江省杭州市)が15日発表した2024年4~6月期決算は、純利益が前年同期比29%減の242億6900万元(約4900億円)だった。営業利益の落ち込みや投資損失の計上が響いた。売上高は4%増の2432億3600万元だったが、市場予想を下回った。
競合ECサイトとの価格競争激化などを受け、淘宝(タオバオ)など国内EC部門の売り上げは1%減の1133億7300万元にとどまった。これに対し、クラウドサービス部門は6%増。物流部門の「菜鳥(ツァイニャオ)」は16%増で、好調を維持した。
中国では景気の先行きが不透明となる中、消費活動が大きく減退。こうした背景から低価格を強みとする新興ネット通販の※(※は手ヘンに并)多多(PDD)などが大きく販売額を伸ばし、存在感を強めている。従来型ECのアリババも低価格競争に追随せざるを得ず、利益が圧縮されている。