大手百貨店そごう・西武の労働組合は31日、雇用維持を求めて西武池袋本店(東京都豊島区)でストライキを決行した。百貨店では61年ぶりの事態に、街行く人は「初めて見た」と、「臨時閉館」を告げる店のシャッターの張り紙を物珍しげに眺めていた。
そごう・西武は、親会社のセブン&アイ・ホールディングスが9月1日に米ファンドへの売却を完了する。50代の男性会社員はストについて、「当然の行動」と理解を示す。池袋本店に足しげく通うという60代の女性は、「百貨店のままでいてほしい」と不安そうな表情で話した。
一方で、「若い人は百貨店に行かない。存在意義が問われている」(近隣に住む女性)と冷静な声も。 昼前には組合員およそ300人が炎天下の中、「西武池袋本店を守ろう」と書かれたのぼりを手にデモ行進を開始。ストに理解を求めるビラを通行人に配った。