そごう・西武「来月売却」決定へ=労組ストの構え―セブン&アイ
セブン&アイ・ホールディングスが、傘下の百貨店そごう・西武の売却を最終決定するため、25日にも臨時の取締役会を開催することが23日、分かった。米投資ファンドに2000億円超で9月1日に譲渡する計画について協議する。ただ、そごう・西武の労働組合は雇用縮小を警戒して売却に反発しており、譲渡が決まれば週明けにもストライキを実施する見通し。出店している複数の海外高級ブランドが撤退の意向を示しているといい、百貨店としての事業継続も懸念される状況だ。
セブン&アイは昨年11月、米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループにそごう・西武を売却することを決めた。ただ、家電量販大手ヨドバシホールディングス(東京)が西武池袋本店(東京都豊島区)に出店する計画に労組や地元自治体などが反発し、譲渡時期の決定は先延ばしになっていた。
その後、ヨドバシが百貨店の「顔」とも言える1階への出店を一部取りやめるなど、反対派に譲歩。セブン&アイは23日、豊島区の高際みゆき区長や地元の経済団体に改装案について説明した。
一方、そごう・西武労働組合は売却後の事業計画について、同日の交渉でもセブン&アイと合意できなかった。同社は労使協議を続けて理解を得たい考えだが、組合側は対決姿勢を強めている。