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食料自給率、横ばいの38%=改善の兆しは見えず―22年度

日本 麦畑
農林水産省は7日、2022年度の食料自給率(概算値)がカロリーベースで38%となり、前年度と比べて横ばいだったと発表した。(i-stock/okugawa)

 農林水産省は7日、2022年度の食料自給率(概算値)がカロリーベースで38%となり、前年度と比べて横ばいだったと発表した。ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、政府は輸入に依存する穀物などの国内生産を強化しているが、20年度に記録した過去最低(37%)から大きく改善する兆しは見られなかった。30年度に45%に引き上げる政府目標の達成は難しい状況だ。

 22年度は、前年度に豊作だった小麦が平年並みとなったほか、水産物の漁獲量が減少した一方、原料の多くを輸入に頼る油脂類の消費が価格上昇で落ち込んだ。品目別にみると、小麦が16%、大豆が25%、コメが99%。餌の原料の多くを輸入に頼る畜産物は17%だった。

  生産額ベースの食料自給率は前年度比5ポイント低下の58%となり過去最低。輸入量は前年度並みだったが、穀物や飼料・肥料などの価格高騰、円安の影響で輸入額が膨らんだ。政府は生産額ベースで75%の自給率目標を掲げている。