米グーグル、閲覧履歴追跡せず広告配信=スマホ向けに試行
【シリコンバレー時事】米グーグルは14日、外部企業が利用者ごとのインターネット閲覧履歴を追跡せず、広告を配信する仕組みをスマートフォン向けに試行すると発表した。プライバシー保護の社会的要請を踏まえた措置で、利用者は外部企業の個人情報収集を制限しつつ、関心に合った広告を見られる。
グーグル利用者個人の趣味趣向に合わせ、外部企業が広告を配信できる今の技術は、プライバシー保護の観点から批判を浴びてきた。米アップルは個人情報収集について、利用者の同意を義務付けているが、ネット広告の収益依存度が高いグーグルは代替技術を開発していた。
この仕組みは「プライバシーサンドボックス」と呼ばれる。グーグルの人工知能(AI)が、利用者に共通する関心を推定して集団を作り、企業はその集団に広告を出せる。基本ソフト(OS)「アンドロイド13」に対応したスマホから始め、順次広げる。
利用者は、設定画面から自分がどのようなトピックに関心を持っていると判断されたかを確認できる。興味がない場合は、広告を非表示にすることも可能だ。