【高島屋】16年度に営業益350億円の5ヵ年計画、百貨店市場は1兆円縮小を予測
高島屋は2012年度(13年2月期)から16年度までの5ヵ年計画を発表した。売上高に当たる営業収益は5年後の最終年度も12年度と同じ8800億円と横ばいの予想、営業利益は12年度比で110億円増の350億円を目標とする。
計画の前提として国内百貨店市場の規模は今後の消費増税の影響などを織り込んで、12年度の6兆2000億円から16年度には5兆2000億円に縮小すると予測。国内百貨店事業は550億円の減収を見込むが、基幹5店舗への集中投資効果やテナント導入による店舗運営の効率化などで営業利益を20億円上昇させる。
一方、連結ベースでの稼ぎ頭となりつつあるディベロッパー子会社・東神開発などの国内グループ事業は営業収益で200億円、営業利益で50億円の増加、シンガポール店が好調な海外事業は中国やベトナムへの出店によって営業収益が350億円拡大、営業利益は40億円増の増加を計画する。縮小が避けられない国内百貨店事業の収益をディベロッパー事業やカード事業、海外事業などで補う構図が鮮明となる。
なお、同社が発表した12年2月期の連結業績は、営業収益が前期比1.3%減の8581億円、営業利益が16.1%増の210億円だった。百貨店の減収を経費削減でカバーし、減収増益となった。