アマゾン、数カ月中に5.5万人規模で新規採用計画=CEO
[1日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コムのジャシー最高経営責任者(CEO)はロイターのインタビューで、今後数カ月のうちにコーポレートおよびハイテク分野で計5万5000人を新規採用する計画だと述べた。
これは、6月末時点のグーグル従業員数の3分の1以上、フェイスブックのほぼ全従業員数に匹敵する規模だ。
7月にCEOに就任して以来、初めてメディアの単独取材に応じたジャシー氏は、小売りやクラウド、広告などの事業で需要に対応していくには、もっと強い力が必要だと指摘。アマゾンがブロードバンド通信のアクセス拡充に向けて人工衛星を打ち上げる「プロジェクト・カイパー」にも多くの新たな人材が求められると説明した。
アマゾンは9月15日に年次採用イベント「キャリア・デー」を開催する予定。ジャシー氏は、人材獲得のために絶好のタイミングだと語り、PwCの調査で労働者の65%が新たな仕事の契約を望んでいるとの結果が出たことに触れて「コロナ禍において非常に多くの職が失われ、あるいは入れ替えられた。今までと違った新しい仕事に従事することを考えている人はとても多い」と強調した。
現在アマゾンのコーポレートとハイテクの分野で働くのは世界全体でおよそ27万5000人なので、5万5000人を新規採用すれば20%の増員となる。求人の対象となっているのはエンジニアリング、研究科学、ロボット技術や同社にとってこれまでにない職種がほとんどだ。
ジャシー氏は、自宅への商品配達を望む顧客の旺盛な需要に応じるため、同社がより多くの倉庫建設に多額の資金を投じているとも表明。またそこでの働き手を集める上で、賃金引き上げに取り組んでいると付け加えた。
同氏によると、アマゾンは最低賃金を15ドルにする流れを主導してきたし、一部の州では最低時給の平均が17ドルに達しているという。
今回明らかにした採用予定の5万5000人のうち4万人は米国で、残りはインド、ドイツ、日本などで働くことになる。