メチャカリ、エアークローゼットに続き大丸松坂屋も!ファッションサブスクはアパレルを救うか

油浅 健一
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ファッションサブスクはどこまで広がるのか

 海外に目を向ければ、会員数が1000万人を超える規模のアパレルサブスクもあり、この領域の伸びしろはまだまだある。

 内閣府の「令和元年度国民生活に関する世論調査」(2019年8月)によると、「できるだけモノを持たない暮らしに憧れる」について51.9%が「当てはまる」としている。ファッションはトレンドや季節が購買を後押しする。逆にいえば、年間に何度も購入を迫られているともいえる。

 定額ならそもそも選ぶ必要がなく、コーディネイトもしてもらえ、居住空間をモノが占有することもない。アパレルサブスクは、その意味で「手間」と「時間」と「空間」を買うことでもあり、情報過多で持たないことに価値観を感じる消費傾向の時代にフィットしたサービスといっていいだろう。

 

サブスク型ビジネスの生命線とは

 アパレルサブスクに限らず、サブスク型のビジネスモデルは顧客との関係をいかに構築するかが生命線となる。言い換えれば、毎月のやりとりをデータ収集し、それを解析し、顧客へしっかりとフィードバックする。その質の高低が、継続してもらえるか否かの分岐点となるということだ。

 安定した収益が確保できる一方で、設定した金額が顧客の期待値を上回らなければ、固定の収益は一転ゼロになるシビアなモデル。その意味では例えば百貨店業態からの参入は、接客面の強みをうまく転用できれば勝算はあるし、その他の業態からの参入でも固有の強みを顧客との関係性構築にうまく転用できれば十分に勝ち目はあるだろう。

 持続可能なビジネスモデルが求められる時代にマッチするサブスク型サービス。今後は、アパレル以外の企業の参入が増加し、市場のさらなる拡大とともに、服の品質以外の部分でいかに強みを発揮できるか問われる、群雄割拠の時代へと突入していきそうだ。

 

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