コロナで危機的状況の外食業界決算ランキング!トップ10で唯一増収となったのは?
日本フードサービス協会(東京都)によると、2020年の外食産業の売上高は対前年比15.1%減と、1994年の調査開始以来最大の下げ幅となった。さらにコロナ禍で業態間の格差も広がっている。テイクアウト・デリバリーの需要増により、ファストフードでは同3.7%減にとどまった一方、ファミリーレストラン(同22.4%減)、居酒屋(同49.5%減)などでは売上が軒並み大きく落ち込んだ。
外食チェーン上位10社のうち、2020年度業績で増収増益だったのは日本マクドナルドホールディングス(東京都)の1社のみにとどまった。さらに減収だった8社のうち、7社で最終赤字となっている。
業界売上高トップのゼンショーホールディングス(東京都)の21年3月期(連結)の業績は、売上高5950億円(対前期比5.6%減)、営業利益120億円(同42.2%減)の減収・営業減益だった。当期純利益は同81.1%減となる22億円だった。業態別の既存店売上高では、テイクアウト商品を強化した「すき家」や「なか卯」の牛丼業態が同3.9%減、「はま寿司」などのファストフード業態が同9.9%減、「ココス」、「ジョリーパスタ」などのレストラン業態は同21.2%減と苦戦した。
2位のすかいらーくホールディングス(東京都)は、国際会計基準(IFRS)で20年12月期(連結)の売上収益が2884億円(同23.2%減)と2ケタの減収で、赤字決算となった。テイクアウトの売上高が前期実績の2.11倍に拡大し、デリバリーの売上高も同39%増と伸びたものの、既存店売上高は同24.3%減と落ち込んだ。
すかいらーくホールディングスでは、外食事業を中心に「外食・中食・内食」にわたる「食の総合型企業」への変革をめざしている。20年11月には、バーミヤンの「冷凍生餃子」やガストの「チーズ・イン・ハンバーグ」といった定番商品のネット通販を開始。さらに21年2月には、「デリバリー・テイクアウト専門店」の第一号店を出店した。
唯一増収増益のマクドナルド、デリバリー強化がカギ
日本マクドナルドホールディングスの20年12月期(連結)のチェーン全店売上高は
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