23年度にはコロナ禍前の営業利益水準へ=J.フロント社長

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都内の大丸
J.フロントリテイリングは13日、2022年2月期(国際会計基準)は純損益が40億円の黒字に転換する見通しだと発表した。資料写真、都内で2007年9月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 13日 ロイター] – J.フロントリテイリングの好本達也社長は13日の決算会見で、2023年度には新型コロナウイルス禍前の営業利益水準に回復させると語った。先行き不透明な経営環境が続くとみているものの、中核事業の見直し・強化や固定費の削減などの構造改革を進める。

同社はこの日、21―23年度の中期経営計画を公表した。デベロッパー事業の多様化や百貨店事業におけるデジタルの導入などに取り組み、23年度には、19年度と同水準である403億円の営業利益を目指す。

前期の営業損益は242億円の赤字だった。販促費などの固定費削減を行い損益分岐点も改善させる。

好本社長は現在の経営環境について「変化の対応への遅れ、決断の遅れが企業存続にとって致命傷になりかねない」と発言。そのうえで、価値感の変化などを見極め、構造改革や中核事業のビジネスモデル転換を進めていくと述べた。

同社はまた、30年度に営業利益800億円、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指す計画を明らかにした。

J.フロントは同日、22年2月期(国際会計基準)の純損益が40億円の黒字に転換する見通しだと発表した。21年2月期は261億円の赤字だった。

22年2月期の営業損益は110億円の黒字(前期は242億円の赤字)、売上収益は前期比23.5%増の3940億円を見込む。配当予想は中間期が1株14円、期末が15円、年間で29円とした。

好本社長は、足元ではコロナワクチンの接種が進んでいる一方、変異株の感染拡大などにより感染第4波への懸念があり、先行きは見通しづらいと説明。インバウンドについては、昨年同期と比べ良いスタートを切っているとしたものの、今後順調に回復するのは難しいとの見方を示した。

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