米輸入物価、11月は0.1%上昇 緩やかなインフレ続く
[ワシントン 15日 ロイター] – 米労働省が15日発表した11月の輸入物価指数は前年比0.1%上昇した。石油製品の上昇が食品や自動車の下落に相殺され、予想の0.3%上昇を下回った。新型コロナウイルス感染再拡大と失業率上昇の中、インフレは緩やかに推移するとの見方が裏付けられた。
輸入物価は10月は0.1%下落していた。11月の前年比は前月と同じ1.0%下落だった。
石油製品が10月の0.1%下落から反転し、11月は2.1%上昇。石油製品を除く輸入物価は横ばい。前月は0.1%下落だった。
4月以降、ドルが主要貿易相手国の通貨に対して約7.4%下落しているにもかかわらず、輸入価格は弱含みが続いている。
食品は2.2%下落。中国からのモノの輸入物価は0.1%上昇。前月までは2カ月連続で横ばいだった。資本財も0.1%上昇した。自動車は0.1%下落。自動車を除く消費財の物価は横ばいだった。
11月の輸出価格は、農産品と非農産品の価格が上昇したことにより、0.6%上昇した。10月は0.2%上昇だった。一方、前年比では1.1%下落。10月は1.6%下落していた。
農産物の輸出価格は11月に3.7%上昇し、2018年12月以来の上昇率となった。大豆とトウモロコシがともに7.6%上昇したことが寄与した。乳製品や卵、野菜、小麦、果物、肉、綿花も上昇した。
非農産品の輸出価格は0.3%上昇した。