メーン商品は“規格外野菜”、スーパー「ゼンエー」がめざすフードロス削減とそれを支えるSNS集客
埼玉県草加市でスーパーマーケット(SM)「生鮮スーパーゼンエー」を運営する全栄物産(埼玉県/植田全紀社長)は11月20日、「ゼンエー青果店」(東京都練馬区)をオープンした。同社が取り組むフードロス削減や、SNSを通じたローコスト集客について、社長の植田全紀氏に話を聞いた。
規格外青果をもう一度流通に乗せる
全栄物産が展開する「ゼンエー」は、いわゆる“訳あり商品”を割安で販売するSMだ。メーンで取り扱うのは“規格外”とされた青果で、不揃い・キズがある・形が悪いなどの理由で一般的な流通ルートに乗ることができなかったもの。青果以外に一般食品も取り扱うが、うち3割が訳あり商品だ。賞味期限が迫っている、箱が一部壊れているなどの理由で、通常のSMでは扱わない商品をあえて仕入れ、販売する。
ゼンエーのこのコンセプトは、割安販売による集客だけを目的としたものではない。「味は変わらないのに、少し欠点があるだけで消費者の目に触れることなく捨てられる食品が日本には大量にある。そういった商品をもう一度流通ルートに乗せ、フードロス削減に少しでも貢献できたら」と植田全紀社長は語る。