新型コロナ関連の経営破綻、宿泊業など中心に141件=東京商工リサーチ

ロイター
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上空から見た都内
5月13日、東京商工リサーチは、同日午前11時までに判明した新型コロナウイルス関連の経営破綻は、全国で141件に上ったと発表した。写真は都内で昨年10月撮影(2020年 ロイター/Peter Cziborra)

[東京 13日 ロイター] – 東京商工リサーチは13日、同日午前11時までに判明した新型コロナウイルス関連の経営破綻は、全国で141件に上ったと発表した。インバウンド減少や外出自粛のあおりを受けた「B to C」関連を中心に、新型コロナの影響は幅広く多業種に及んでいる。

新型コロナの関連の経営破綻は、2月は2件、3月は23件だったが、4月は84件に急増。5月も増えており、100件を超える可能性もあるという。

業種別では、宿泊業が30件で最多。インバウンド消失に加え、国内旅行や出張自粛などで相次ぐキャンセルが痛手となった。次いで、外出自粛による来店客の減少、緊急事態宣言に伴う休業要請や臨時休業が広がる飲食業が21件、アパレル関連小売業が13件など。

その他、百貨店などの臨時休業で売り上げが落ち込んだ豆腐・油揚げメーカー、小・中学校の一斉休校で供給先を失った食材販売会社、海外からの資材仕入れに支障が生じた木材業者や建設会社など、破綻した業種は多岐にわたっている。

東京商工リサーチによると、経営破綻した企業は人手不足や昨年10月の消費増税の影響などにより、もともと業績不振から資金繰りに余裕が乏しい企業が多く、「そこに、新型コロナ感染拡大で一段と業績が落ち込み、経営に行き詰まった状況が透けてみえる」という。

都道府県別では、東京都の31件が最多で、北海道13件、大阪府12件と続き、緊急事態宣言の「特定警戒都道府県」と隣接県で目立っている。

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