新型コロナとの戦いは長期戦、4月は世界の操業半減=デンソー社長

ロイター
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都内で歩く人
4月30日、デンソーの有馬浩二社長は、2020年3月期(前期)決算オンライン会見で、新型コロナウイルス感染拡大による経済的なダメージや消費者マインドの冷え込みに対して各国が切れ目ない対策を実行しても、コロナ発生以前の水準に回復するには「かなりの時間がかかる」と強調し、「長期戦になる」との見方を示した。写真は都内で27日撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 30日 ロイター] – デンソーの有馬浩二社長は30日、2020年3月期(前期)決算オンライン会見で、新型コロナウイルス感染拡大による経済的なダメージや消費者マインドの冷え込みに対して各国が切れ目ない対策を実行しても、コロナ発生以前の水準に回復するには「かなりの時間がかかる」と強調し、「長期戦になる」との見方を示した。

同日発表した前期の連結純利益は前の年に比べ73%減の680億円だった。リコール(無償回収・修理)関連費用や新型コロナ感染拡大が響いた。21年3月期の連結業績予想は、新型コロナの影響により合理的な算定が困難なため「未定」とした。

同社の操業状況は、新型コロナの発生地である中国では2月に8割ほど減ったが、4月には回復した。他の地域は、4月時点で、日本で約2割、欧米で約8割落ち、中国を除くアジアで半減、世界全体では5割ほど落ち込んだという。5月は大型連休明けから少しずつ再開する予定だが、断言できないとしている。一方、サプライチェーン(供給網)に支障をきたす事態は起きていないという。

有馬社長は「まさに戦時の渦中にある」と指摘。「雇用を守りつつ、品質管理、設備投資、組織再編などあらゆる視点で聖域なき抜本的な改革に踏み込む」と述べ、仕入れ先も含めて会社が生き残るための経営改革に臨むと語った。新型コロナの経験により「社会や個人の価値観が大きく変わってくると思う。意識変化や行動変容をしっかり見据えながら経営のかじ取りをする」と話した。

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