〔海外決算〕米ウォルマート、8~10月期は増収増益=通期業績予想上げ
【ニューヨーク時事】小売り世界最大手の米ウォルマートが19日発表した2024年8~10月期(第3四半期)決算は増収増益だった。食料品の売れ行きが好調だったことや、インフレの根強さを背景に高所得者層の来店が増えたことが奏功。米メディアによると、売上高と調整後1株当たり利益は市場予想を上回った。
年末商戦の本格化を今月下旬に控える中、堅調な消費を考慮し、通期業績見通しを引き上げた。売上高は4.8~5.1%増(従来予想は3.75~4.75%増)、調整後1株当たり利益は2.42~2.47ドル(同2.35~2.43ドル)にそれぞれ上方修正した。
既存店売上高(燃料除く)は5.3%増(前年同期は4.9%増)と底堅かった。レイニー最高財務責任者(CFO)は米CNBCテレビのインタビューで、消費者は値頃感が出るまで買い控える傾向があると指摘。「年末商戦期間も一貫してその傾向が続くとみる。消費者は値段と価値を重視している」と分析した。
純利益は前年同期比10倍の45億ドルに膨らんだ。売上高が伸長したことに加え、投資評価などを見直したことが影響した。
◇ウォルマート(WMT)決算の概要
24年8~10月期 前年同期
売上高 169,588 160,804
純利益 4,577 453
1株利益 0.58 0.51
(注)売上高と純利益の単位は100万ドル、1株利益は調整後、ドル