ヨレヨレ、雨シミ、臭い?それでもバーバリーなど英国3コートブランドが愛されるワケ

河合 拓 (株式会社FRI & Company ltd..代表)
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暑い日が続いている。9月後半に入っても35度を超える暑さで、なかなか秋が来ないのだが、来週(この文章が掲載されているころ)から、気温も下がってくるようだ。ようやく、秋の装いも楽しめる日が来るのかと思うと、どこかウキウキしてくる。今日は、そうした秋、冬の装いに欠かせないコートについて、英国のBurberry(バーバリー)、Macintosh(マッキントッシュ)、Barbour(バブアー)の3つについて語ろうと思う。

FinkAvenue/istock
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いつ雨が降るか分からないイギリス

 大学生のころ、父の仕事の都合で私達家族はロンドンにいた。ロンドンの空は気まぐれだった。朝からりと晴れたよい天気でも、夕方には雨が降る。それも、朝には想像できないほどの強さのザーザー降りだから始末が悪い。したがって、ロンドンでは傘を持っている人は多くない。防水のコートをさっと羽織り、雨が強く降ったら近くのパブ(ビールをのんで会話を楽しむ場)に避難し、ワイワイガヤガヤと話を楽しむ。

 私達兄弟も(私には弟がいる)、学校が終わって家路に着くまでの間、突如降る雨に幾度も悩まされたが、やがて慣れていった。ゴアテックス(化繊繊維で水などを防水する素材)が開発された今となっては、その軽量コートがあれば十分なのだが、ロンドンでは長い歴史上、さまざまな工夫をしながら雨に強いコートをつくっていった。その代表が、Burberry(バーバリー)、Macintosh(マッキントッシュ)、Barbour(バブアー)の3つである。

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記事執筆者

河合 拓 / 株式会社FRI & Company ltd.. 代表

株式会社FRI & Company ltd..代表 Arthur D Little Japan, Kurt Salmon US inc, Accenture stratgy, 日本IBMのパートナー等、世界企業のマネジメントを歴任。大手通販 (株)スクロール(東証一部上場)の社外取締役 (2016年5月まで)。The longreachgroup(投資ファンド)のマネジメントアドバイザを経て、最近はスタートアップ企業のIPO支援、DX戦略などアパレル産業以外に業務は拡大。会社のヴィジョンは小さな総合病院

著作:アパレル三部作「ブランドで競争する技術」「生き残るアパレル死ぬアパレル」「知らなきゃいけないアパレルの話」。メディア出演:「クローズアップ現代」「ABEMA TV」「海外向け衛星放送Bizbuzz Japan」「テレビ広島」「NHKニュース」。経済産業省有識者会議に出席し産業政策を提言。デジタルSPA、Tokyo city showroom 戦略など斬新な戦略コンセプトを産業界へ提言

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