米ファンド・ヨドバシに決定=そごう西武、2000億円超で売却―セブン&アイ
セブン&アイ・ホールディングスは11日の臨時取締役会で、百貨店子会社「そごう・西武」を米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却することを決めた。売却額は2000億円超で、同日夕に発表する見通しだ。
フォートレスは、家電量販店「ヨドバシカメラ」を展開するヨドバシホールディングス(東京)と連携。そごう・西武の西武池袋本店(東京都豊島区)、そごう千葉店(千葉市)などへのヨドバシ出店を提案している。
セブン&アイは、大株主の海外ファンドからコンビニエンスストア事業以外の切り離しを迫られていた。今年に入ってそごう・西武の売却先選定を開始。当初は今年春までに売却先にめどを付ける予定だったが、条件交渉が長引いていた。
セブン&アイは2006年、百貨店運営の「ミレニアムリテイリング」を買収し、09年に「そごう・西武」として発足させた。当初はグループ企業との相乗効果を期待したが、十分に発揮できなかった。22年2月期まで3期連続赤字の百貨店事業を売却し、コンビニ事業に経営資源を集中する。
そごう・西武の売却では、秋田、福井、広島を含む全国10カ所の店舗網や約4500人の雇用への対応が注目される。