なぜ、お客さまが欲しいと思っている商品を売っている人は二流なのか?
リアル店舗なら、欲しいモノだけを売らずに関連商品を販売せよ!
しかし、今はどうでしょうか? 古巣のABCマートもネットショッピングの成長に目を見張っているほど、ネットショッピングで靴がどんどん売れているのです。家具のような大型商品だって同じこと。今後ますますネットショッピングのユーザビリティ(利便性)は向上し、今はまだ大丈夫だと思っていることが、すぐに現実の脅威となり、皆さんの前に立ちはだかることになることでしょう。
そうなってから慌てても仕方(遅い)が無いのです。「店頭でしか、販売員を介在しなければ得られない付加価値」を提供するように仕掛けていきましょう。その手法こそが「欲しいモノだけを売らずに関連商品を販売すること」なのです。
例えばソファを購入したいと思っているお客さまがいます。
すぐにお好みの商品を選定して手続きに入るのではなく、「どんなおうちにセッティングする予定ですか?」「新築ですか?それともソファの買い換えですか?」とお客さまの利用シーンを確認しながら、「もしよろしければ、こちらのソファにぴったりな照明(カーペット)(センターテーブル)などがありますよ」と関連商品を勧めることが大切です。もちろん勧める根拠がなければ、いけませんよ。
例えば「お客さまのご自宅は壁紙がベージュと伺いました。今回のソファはグレーなので、一緒にグリーンの丸形のカーペットはいかがでしょうか。北欧のようなリラックス空間ができあがりますよ」と言ったら、お客さまはどんなことを感じるでしょうか。
もし、「今自宅で使っているカーペットが新しく購入するソファと合わないな……」と不満を感じていたなら「一緒にカーペット(ラグ)も買い換えようかな?」となる可能性が大きいですよね。
これは販売員が介在しなければ成し得なかった成果です。まさに「付加価値」ですよね。このようにお客さまが欲しい商品だけを売るのではなく、関連する商品を提案するように心がけていきましょう。「関連商品を勧める」という癖がついたら具体的にどうやったらさらなる売上貢献・顧客感動に繋がるのか、次回紹介しますね。
なりた・なおと
19歳でABCマートアルバイト個人売上日本一を獲得。マネージャーになり昨年度対比1位、2位の原動力となる。その後、PC専門店PCデポに入社し、7ヶ月で個人売上1億円を達成。翌年、「良い」よりも「成果が出る」をモットーに小売・サービス・飲食業専門コンサルティング会社「株式会社FamilySmile」を創業。現在は、一部上場企業を中心にコンサルティング・研修・講演を手がけ多くの店舗で昨年度対比120%を達成。中には、3年で売上2倍になる店も続出するほどコンサルティングには定評がある。その功績が認められ日本三大褒章の一つ中小企業のノーベル賞と言われる「東久邇宮文化褒章」を受賞。セミナー講師ナンバーワン決定戦「S-1グランプリ」初代グランプリを獲得。