好調の「バーガーキング」社長インタビュー 28年末までに店舗数を3倍弱に増やす計画を語る
ハンバーガーチェーン「バーガーキング」は、2000円を超える高価格帯バーガーを販売したり、斬新な広告を打ち出してSNS上で話題になったりと“攻めた”取り組みが特徴だ。これらの施策を行う理由や背景、発想の原点について運営会社のビーケージャパンホールディングス(東京都)代表の野村一裕氏を取材した。
2000円超えバーガー、異端の商品戦略
「マクドナルド」「モスバーガー」といった強豪がしのぎを削るハンバーガーチェーン業界において、バーガーキングがじわじわと勢力を拡大している。バーガーキングは2023年1~2月にかけて東京、神奈川、京都、兵庫、愛知において一挙に8店舗をオープンし、同店の店舗数は全国で185店舗(23年2月時点)となった。
売上においても右肩上がりの成長を遂げ、19年以降はCAGR(年平均成長率)30%以上の伸長を継続している。新規店舗の売上を除いた既存店売上高も年々伸びている状況だ。
バーガーキングが消費者の心を掴む理由の一つが、期間限定で仕掛けるユニークな新商品だ。たとえば23年2月に発売した超大型チーズバーガーの「キング・イエティ ザ・ワンパウンダー」は、単品で総カロリー1495kcal、税込2190円とカロリーも価格設定も強気ながら売れ行きは好調だ。
野村社長は「直火焼きで手間暇をかけ、味にこだわったハンバーガーがわれわれの強み。競合他社の状況はもちろん意識するが、正面からぶつかることはしない。強みを生かした戦略で勝負している」と商品政策の方針について説明する。