DXを成功させるために、システム開発会社の選び方、上手な付き合い方とは

林部健二
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自社に合ったシステム開発会社を選ぶ方法は

 システム開発会社を探すには、自分たちが何をやりたいのかを明確にする、RFI(リクエストフォーインフォメーション)を行う、RFP(リクエストフォープロポーズ)を行うという3つの手順が一般的だ。

 RFIとは、自分たちのやりたいこととマッチするかもしれないから、まずは開発会社の情報を教えてほしいと情報提供を呼びかけるということ。RFPとは、RFIに基づき、今度はもっと具体的に提案をしてほしいと提案依頼をかけることである。

 このような作業を何社かにやって、価格感、提案感、をつかんだうえで、システム開発会社を選んでおつき合いを始めるというのが、大変な作業ではあるが、一番正式な手順である。

 ただ、一部の大企業を除き、一般的な企業ではこのような正式な手順を行うことができないことが多い。その場合は、ここまで正式でなくてもかまわないから、いわれるがままではなく、自発的に自分たちが何をやりたいのかをまず考えてほしい。

システム開発会社とうまくいかない理由

 このような正式な手順、あるいは正式な手順に近い形でシステム開発会社とのつき合いが始まっても、失敗する例もある。

 開発が遅々として進まない、見積もりが変わってくる、そんなの聞いていない、そこまでうちがやらないといけないのかなど、システム開発会社と事業会社の間でいざこざが起こることがある。

 なぜこのような問題が起こるのかというと、システムを作るという一連の流れを理解していないからだ。家づくりで言えば、工務店と施主の間でいざこざがあるのと同じだ。

 実際にシステムを作るという作業は、ボワッとしたイメージから具体的なこれというものに決めていく作業の連続になる。

 決めるという作業をしないと、次に進まないため、工期も費用も伸び、痛い目をみることになるのだ。

 例えば、予算を決める場合でも、保守のためのお金も当然かかるが、そういうことも含めて予算化しないと、あとから予算にするのを忘れていたというような問題に発展することを理解しておきたい。

 システム開発会社が決まった後に、このようないざこざが起こらないようにするためには、全体を理解して、ベンダーがやること、自分たちがやることを把握して、スケジュールを切って進めていくことが大切だ。

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