グローバル先進事例に学ぶ!SAS流通ソリューションによる『AI/アナリティクス経営』の 実現アプローチ

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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カルフールは需要予測をサプライチェーン全体で共有

 カルフールはサプライ・チェーン・マネジメント(SCM)の高度化を目的にSASソリューションを導入している。2018年から実証実験を行い2020年には本格稼働する予定になっている。カルフールでも対アマゾンに躍起になっており、Googleと提携してGoogleホームやGoogleアシスタントを使って食料品の販売を行ったり、オンライン注文から約30分で店舗から配達できる仕組みを構築している。これらの施策の効果を高めるためには、柔軟な商品供給プロセスが不可欠であり、その支援をSASが行っている。

 まだ構想段階だが、カギになるのは需要予測をサプライチェーン全体で使おうという考え方で、店舗やECサイトでの販売量を見て販売計画・販促計画を立て、店舗では自動発注を実現する。倉庫・DCサイトでは今までは受発注データを使っていたが、川下の顧客情報に基づいた発注情報から受発注の状況や在庫情報、入荷の情報を連動させて在庫のアロケーション適正化、在庫の発注計画の作成といったプロセスを構築する。

 これも予測的アナリティクスと最適化・指示的アナリティクスを組み合わせて実現しようという事例になり、ここでは従来型の時系列予測だけではなく、ニューラルネットワークなど深層学習を用いた需要予測にチャレンジしている。

アディダスはマークダウンの最適化予測に活用

アディダスでは欧州27カ国に展開する、ファクトリーアウトレットとECサイトで、約4万アイテムの価格最適化にSASソリューションを導入している。

 以前はExcelベースの集計結果を基に、国ごとに違うアディダスのブランド力や価値、商品力、ライフサイクルを考慮しながら価格弾力性や在庫の推移をみてマーケティング計画を立てていた。しかし全ての商品に適用できず、多くの場合シーズン終了での価格引き下げを行う結果となっていた。

こうした問題をSASソリューションで売上予測、在庫の推移予測、価格弾力性などのデータと、販促予算やマークダウンの計画の中で最適化計算を行い、シーズン終了間際には収益を最大化するための方法を店舗別、アイテム別に予測し、現在は7~8割を自動で計画立案ができるようになった。

 また、リアルタイムアナリティクスの実証実験も進めている。時間別の来客データの場合、過去の来客データだけでは正確な予測が難しい。天候や近隣イベント、交通事情など変動要因はたくさんある。

 チャレンジしているのは、その変動要因となるデータをリアルタイムで収集することと、店内をセンシングしてできるだけ多くの情報を集めること。前日までの予測を、リアルタイムデータにより補正していくことで、当初の予測との乖離を検知し、その後の乖離の総量を推定することが可能と考えている。

※講演資料より掲載(クリックで拡大)

各プログラムの詳細

下記画像リンクから、各プログラムの詳細をご覧いただけます。

株式会社 ローソン 理事執行役員 経営戦略本部 副本部長 (兼) 次世代CVS統括部長 秦野 芳宏 氏 コープデリ生活協同組合連合会 店舗営業部 マーケティングシステム企画 次長 齊藤 繁 氏
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