ソフトバンクVSイオンVSアマノ 人手不足時代に清掃ロボットの覇権を握るのは?
人手不足が企業のビジネスモデルを強く揺さぶっている。そうしたなか、発展著しいテクノロジーを活用して、単純労働を機械化する動きが目立っている。小売業界でも機械化の波は避けられないなか、今回はAI(人工知能)を搭載した清掃ロボットの最前線について解説する。ソフトバンクロボティクス、イオンディライト・テナントカンパニージャパン、そしてアマノの3陣営の動きを見ていく。(本稿は11月13日から15日までの間、東京ビッグサイトにおいて開催された「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2019」での取材をベースにしています)
最先端のAI搭載するソフトバンクロボティクス「Whiz」
まずはソフトバンク陣営から。ソフトバンクロボティクス(東京都/冨澤文秀社長)は「Whiz」というAI清掃ロボットを開発している。
一般男性の平均伸長の半分にも満たない大きさで(高さ653mm×横幅455mm×全長474mm、総重量35㎏)、バスケットボールコート1面(約500㎡)を1時間かけて掃除する。乾式バキューム型だから、家庭用の掃除機の少し大きなものと考えればわかりやすい。
走行速度は時速1.8キロ。1充電で連続3時間の稼働が可能。最先端のAIを搭載し、2D/3Dカメラ、自動運転用センサーLIDARが、掃除ルート上の障害物や段差、人の動きを検知し、状況に応じて障害物をよけたり、一時停止したりする。掃除ルートの設定は、ハンドルを持ち上げて清掃ルートを手押しで教えるだけ。2回目からは、スタートボタンを押すだけで、指定したルートを掃除してくれる。掃除ルートは最大で600ルートまで作成できる。