カスミ(茨城県/山本慎一郎社長)は2月17日、茨城県笠間市旭町に「フードスクエアカスミ友部旭町店」(以下、友部旭町店)をオープンした。フードスクエア業態でありながら新業態「BLΛNDE(ブランデ)」の商品政策(MD)を取り入れた店舗としては、友部旭町店は「フードスクエアカスミ東海中央店」(茨城県那珂郡)に次いで2店舗目となる。友部旭町店の売場づくりや総菜の新商品などをレポートしていこう。
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鶏肉を使った総菜の新商品で健康訴求!
友部旭町店が入る商業施設「ピアシティ友部旭町」は、JR常磐線「友部」駅から車で約10分の場所にある。売場面積1864㎡の友部旭町店はピアシティ友部旭町の核店舗として出店し、同店以外にはドラッグストアの「ツルハドラッグ」、100円ショップの「ダイソー」、飲食店の「かつや」「ピザハット」などが出店予定だ。
同店が主要商圏とする半径3km圏内には、1万1169世帯が居住する。近隣の競合としては約100mの場所に「スーパーセンタートライアル笠間店」があるほか、南側約1.5kmに「ヨークベニマル笠間住吉店(仮称)」が今春オープン予定だ。
カスミの広報担当は「友部旭町店は、生鮮の寿司コーナーにとくに力を入れた」と話す。鮮魚売場内の寿司コーナーでは「にぎり寿司(華)」(646円)や「旬彩握り寿司巻物入」(1059円)などをラインナップしており、ネタはすべて店内の調理場でさばいたものを使用しているという。
総菜売場では、新商品の「11品目野菜のお手軽ランチ(トマトチキン)」(429円)を販売する。野菜の黒酢和えや六穀入りのごはんなどを盛り合わせた同商品は総カロリーを500kcal以下に抑えているのが特徴だ。
ほかにも「10種のスパイス香るタンドリーチキン」(429円)や「つくば鶏使用の蓮根はさみ焼き」(429円)など鶏肉を使用した総菜を新商品として投入していた。
スイーツコーナ―でも新商品が見られ、「ティラミス」や「パルフェ」、「杏仁豆腐」のほか、台湾で親しまれている豆乳由来のゼリー状スイーツ「豆花(ドウホワー)」(各321円)を販売する。
各売場でPB「MiiL」商品を積極販売
友部旭町店では、BLΛNDEオープンと同時に立ち上げたプライベートブランドの「MiiL Kasumi」(ミールカスミ)の商品を店内各所で販売する。MiiLは3つのラインから成り、加工食品を中心とした通常の「MiiL」、生鮮食品を中心とした「MiiL marché(マルシェ)」、高品質を訴求する「MiiL Premium(プレミアム)」で構成される。
生鮮食品売場でも、グリーンリーフやサニーレタスなどを使った「摘みたてサラダ」(各213円)や「デコポン2P」(同1058円)などをMiiL marchéブランドで販売する。
MiiL Premiumラインからは「カタラーナ」「ショコラ」「チーズケーキ」(各397円)をラインナップする。これらの冷凍ケーキはすべて、黄身がほのかに赤い特徴のある卵「ほのあかね」を使用してつくられたプレミアム志向のケーキだ。
ほかにも、パスチャライズ製法(生乳の風味を損なわないよう有用な菌が残る温度で殺菌する製法)でつくられた「パスチャライズ牛乳(800ml)」(537円)なども陳列する。
昨年12月にオープンし、友部旭町店と同様にMiiL商品を導入した「フードスクエアカスミ東海中央店」の売上は堅調に推移しているという。年商目標を約15億円に掲げる友部旭町店も、その流れに乗りたいところだ。