独自のスタイルがほぼ確立? ロピア府中フレスポ店レポート!

矢野清嗣
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グループ会社の商品が充実!

 冷凍食品は、標準的な商品構成と配置で、平台とリーチイン合計156尺のスペースで売場を展開。扱いアイテム数は「冷凍野菜」が49SKU、「弁当類」が56SKU、「麺・パスタ」が37SKU、「米飯」が23SKU、「デザート・ドリア」が23SKU、「中華系」が22SKU、「唐揚げ・肉加工品」が28SKUの合計238SKUを揃える。

 「中華系」、「唐揚げ、肉加工品」は業務用の大容量商品の扱いもあり、冷凍野菜はグループの商社ユーラスが輸入した商品も差し込んでいる。調査時はオープン記念セール期間中で、12月31日までの期間限定で6割引セールを実施していた。アイスクリームは52尺のスペースで、個食タイプの商品は12月31日まで全品5割引セールで提供。「ハーゲンダッツ・ミニカップ」は159円で販売していた。

グループ会社のユーラスが輸入したオリジナルの菓子も販売する(写真上がトリュフチョコ、下がチョコレートチップス)

 加工食品・菓子・酒は、売場中央のゴンドラ11列で売場を展開。加工食品で特筆すべきは、オリジナル商品の豊富さだ。売れ筋NB中心のラインアップに、グループの醸造メーカー丸越醸造の酢や醤油、ポン酢などを差し込んでいる。同じくグループ会社であるユーラスのオリーブオイルやパスタといった輸入食材、あるいは国産メーカーとの開発商品なども揃える。

 塩やスパイスなどでは、国産品・輸入品のこだわり商品を豊富に揃えるなど、全体的に「質感」も意識された商品構成になっている点にも注目したい。品揃えを売れ筋に絞ったディスカウントストア的なスタイルではないのである。こうしたメーカー色の薄さもロピア独自スタイルと言える。

 菓子売場では、オリジナル商品の扱い少なく、大袋菓子の販売には力を入れている。大袋菓子は42SKUの扱いで、調査時はオープン記念で3袋500円の特売価格(個数限定)で提供していた。また、輸入菓子では、トルコ、フランス、スペイン、ウクライナなどの商品を扱う。

 酒類は売れ筋に絞った堅実な商品構成ではあるものの、ワインコーナーでユーラスの直輸入ワインを豊富に揃えるなどオリジナル商品も一部扱う。

独自のスタイルがほぼ確立か

 府中フレスポ店だけの話ではないが、混雑時のロピアの店舗にいると、レジ待ち行列が店舗奥側の主通路まで続く光景が見られる。観察していると、レジで待っている時間と、店内で買物している時間がほぼ同じであるようだ。これは1970~80年代の繁盛店でよく見られた光景だが、いまでは見かけることは少なくなった。しかしロピアではどの店もこのような混雑ぶりが日常茶飯事であり、競合チェーンにとっては驚異だろう。

 12月上旬、筆者は関西にオープンした新店2店舗を拝見した。両店とも売場には緊張感が漂っており、ロピアの気負いさが伝わってくるような店だった。それと比較すると、府中フレスポ店は混雑こそしているものの、店内には落ち着いた雰囲気があり、“余裕”のようなものを感じられた。お客の気質、買物行動が首都圏と関西では異なるようだ。ロピアも総店舗が50店を越え、店舗のスタイルがほぼ確立された影響もあるのだろう。店内で企業文化が徐々に育ってきているのかもしれない。


(店舗概要)
開店日 2020年12月7日
所在地 東京都府中市西原町1-6-2
アクセス JR武蔵野線「北府中」駅より徒歩約10分
店舗面積 約530坪(歩測)
店舗構造 鉄筋4階建て(1、2階:店舗、3、4階:駐車場)
営業時間 10:00~20:00
駐車台数 353台 
駐輪台数 300台
レジ台数 11台(セルフ精算機22台)

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