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割安感と豊富さを訴求! 「スーパーベルクス世田谷太子堂店」を解説

榎本 博之(経営コンサルタント事務所 アズライト代表)
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総菜は高単価アイテムを差し込み

 総菜売場については、弁当類をトップに配置し、広い売場スペースを割いている。399円の丼物から880円の高単価アイテムまで、約20SKUを用意していた。

 視察時の880円アイテムは鮭、銀ダラ、牛肉の3SKUがあり、「ベルクスこだわりの味」として、目につきやすい売場の角に展開し、素材や調理の特徴をお客に浸透させようとしていた。また、精肉と隣接するかたちで平台では巻き寿司のバイキングを行っていた。

 壁面は揚げ物や焼き鳥串のバラ売り、おかず単品のプレパック、寿司コーナーなど、定番アイテムを中心に展開している。

 レジ脇の特設コーナーでは、要冷蔵の平台ケースを使い、「世田谷太子堂店限定」とPOPに記載し、川崎市のメーカーから調達した手づくりの生揚げやチーズなどを紹介していた。店舗独自の売場づくりを意識した訴求がみられる。

レジ脇では髙島屋新宿店などでも販売する川崎市の豆腐店、かつみ食品の生揚げを「世田谷太子堂店限定」として299円で展開

 城南エリア初出店となる同店では、生鮮、総菜、日配での割安感と種類の豊富さを武器に、売場の魅力を高めている。とくに値ごろ感に関しては、値上げが続く状況下で他店よりも2割~3割安いアイテムを目玉商品として各部門の売場トップに配置し、マグネットとして機能させている点が目立った。

 プライスラインを少なめに設定し、売場全体の価格設定も分かりやすく工夫されている。単価や買い上げ点数など目的に応じた商品ポジショニングも重要なポイントとなっている。これらの特徴がどのように浸透していくのか、今後も注目していきたい。

【店舗概要】
所在地 東京都世田谷区太子堂2-6-5
開店日 2024年6月14日
売場面積 999㎡
営業時間 10:0021:45(日曜は朝9時開店)
駐車台数 30台(屋上)

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