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ダイソー、新宿に大型の複合店を開店!若者を意識した売場づくりとは

大創産業(広島県/矢野靖二社長)は2024年10月2日、主力3ブランドの複合店を「ビックカメラ新宿東口店」(東京都新宿区)にオープンした。若者が多くアクセスのよい好立地への出店で、先行発売商品も多数展開する同店の売場を詳しく解説する。

韓国ファッションから着想の商品も!
若年層向けのMDを展開

 大創産業は2024年10月2日、主要ブランドである「DAISO」(以下、ダイソー)と、素材やデザインにこだわった生活雑貨を展開する「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」、「大人カワイイ」をコンセプトに据えた300円ショップの「THREEPPY(スリーピー)」の3ブランド複合店を、「ビックカメラ新宿東口店」(東京都新宿区)の8階にオープンした。
 同店の売場総面積は約504坪で、小型店舗の多い新宿区内では最大面積を誇る。2022年4月にオープンした3ブランド複合のグローバル旗艦店「マロニエゲート銀座店」と同等の規模だという。新宿駅から地下通路で接続している駅直結型の店舗であり、アクセスが良く利便性が高い。

 3ブランドのうちダイソーでは、新宿エリアの主要な利用層である若年層を意識したアイテムの導入が多く見られた。
 たとえば売場の最前部ではアクセサリーのコーナーを配置し、なかでも「ヘアアクセサリー」は同店先行発売の商品をはじめ幅広く取り揃えた。シルバーを基調とした大人向けのデザインに加え、カラフルなリボン型のデザインの商品も並べ、あらゆる年代層に向けて商品展開をしていた。 アクセサリーではこのほか、若者人気の高い韓国ファッションから着想を得た「ヘアバンド」(各200円:以下、税抜)や「マスコットキーホルダー」(各200円)などを新たに展開している。

アクセサリー類の商品をコーナー展開している

 また、「推し活」コーナーでは、好きなキャラクターグッズを入れることのできるクリア素材のポーチなどを展開。ハートやフリルの装飾がついたデザインなどを複数揃えているほか、ディズニーのキャラクターをデザインした商品を導入した。
 「推し活」売場に隣接して展開していたのが、開封するまで中身がわからない「ブラインドボックス」に入った人気キャラクターのグッズだ。ガチャガチャに似た要素を持つ「ブラインドボックス」の商品は既存店でも人気で、さまざまなキャラクターのフィギュアやアクリルスタンドを多く取りそろえた。また、ゴンドラの最上段には、ダイソーで販売するオリジナル商品の「コレクションボックス」を使用してどのような商品が入っているのかをお客に見せつつ、関連販売を行っていた。
 ほかにも、和風食器の売場では木目調の什器を使用して「和」を演出するなど、売場には細かな工夫が見られた。

「ブラインドボックス」に入った中身の見えない商品を、ダイソーのオリジナル商品「コレクションボックス」に配置して見せることで、関連販売にも力を入れている

ギフト需要に対応

 Standard Productsの売場ではグレーや木目調の什器を使用しており、シンプルで落ち着いた雰囲気の売場づくりをしている。
 売場最前部では、北欧風のデザインをあしらった「NORDシリーズ」の商品を打ち出す。「NORDニットバッグ」(各500円)は、Standard Productsの人気商品である「ニットバッグ」の新たなデザインとして導入した。

北欧風のデザインを施した「NORDシリーズ」の商品

 さらに、これからの季節に需要が高まるガラスの耐熱食器のラインアップを強化。既存の無色のデザインに加えて、ブラウンカラーを新たに全店で投入した。「プレート型」「鍋型」などさまざまな形態で展開し、多様なニーズに応える。また、耐熱のガラスコップでは、コップ部分と持ち手部分の色を変えたバイカラーの商品を複数展開し、デザイン性に富んだラインアップで訴求していた。

ガラスの耐熱食器はブラウンカラーを新展開

 また、Standard Productsでは、人気のアロマディフューザー(各500円)をはじめとして、ギフト需要の高い商品も多い。そのためお客からの要望が多かったのが、今回新規導入した「カラーボックス」(各300円~500円)だ。シンプルな単色のデザインの商品や、中身の見えるデザインなど、場面に合わせて使い分けのできる仕様で展開する。

お客の声で新規導入したギフトボックス

流行や人気をとらえた女性向けMDの展開

 THREEPPYは新宿区内では初出店となった。同店では主に女性をターゲットとした商品を展開しており、店内はピンクを基調としたかわいらしい雰囲気の売場づくりをしている。
同ブランドでとくに大きな人気を博しているのが、ディズニーのキャラクターをデザインしたシリーズだ。同店では、人気映画『アナと雪の女王』のキャラクターを配したバッグやポーチなど、全38種のうち25種を先行販売し、売場の最前面で大きく打ち出していた。

ディズニーの人気作品『アナと雪の女王』のキャラクターを配したシリーズを先行販売 © Disney


 また、ダイソーと同様に韓国の流行を取り入れた商品を導入。手持ち部分に柔らかい素材を使った負荷の少ないチェック柄の「ランチバッグ」「トートバッグ」を売場の一角に取り揃えた。
 インテリアでは、「ホワイトリビング」と題して、「ビーンクッション」(300円~500円)などのクッション類をラインアップ。白やベージュのシンプルなデザインで、どのような部屋にも合うような商品に仕立てている。

白やベージュを基調としたビーンクッション

 同店は旗艦店の位置づけではないが、広い売場面積やアクセスの良さなどから、インバウンド需要も含めて大きな売上が期待できそうな注目店だ。