広大なスペースを生かした「理想的」な店? 「ロピア新座店」調査レポート

2023/11/08 05:59
矢野清嗣
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冷凍食品では「あの商品」が売場に!

 日配の売場配置は、和日配が正面壁面90尺で「納豆」を先頭に、最後に「梅干」を配置した既存店のスタイルを踏襲。価格訴求も一部行われているものの、堅実な価格設定で利益が取れる構成になっている。

 洋日配は正面壁面の左サイド22尺のスペースで卵とチーズなど、左側壁面104尺で「ヨーグルト」「牛乳」「カップ飲料」などを配置する。最下段はバンドル販売となっており、まとめ買いを推奨する。

 平場では、2レーンを使って「アイスクリーム」「冷凍食品」を展開する。アイスクリームではプレミアムアイスとして、「ハーゲンダッツジャパン・ミニカップ」(219円)のほか、沖縄名物の「ブルーシール」を販売、「バニラ」「チョコレート」など11品目を1個259円、2個500円で提供する。冷凍食品はオープニングの販促で、恒例の6割引きセール(一部除外)を実施する。

 冷凍食品で気になったのは、「味の素冷凍食品・ギョーザ12個入り」(189円)、「イートアンドフーズ・大阪王将 羽根つき餃子12個入り」(155円)の扱いがあった点だ。ロピアの既存店では、これらの商品を扱わない店舗も存在する。顧客の声に対応したのか、それともまた別の理由か、いずれにせよ、お客にとっては普段購入する商品がちゃんと揃えられている、使いやすい売場となったのは間違いないだろう。

売場に活気をもたらす「挑戦」の精神

 新座店の売場全体を見て感じたのは、ロピアの売場は生鮮ゾーンと非生鮮ゾーンとで雰囲気が大きく異なるという点だ。生鮮ゾーンにいるお客は購買意欲が高く、吸い込むように各部門の商品を買物カゴに入れている。それに対して非生鮮ゾーンでは、購買意欲が一旦落ち着くのか、じっくりと商品を吟味している様子をよく目にする。売場随所に仕掛けられた演出が、こうした生鮮ゾーンと非生鮮ゾーンのメリハリを生み出しているのだろうか。

 また、ロピアの新店に訪れると、必ずと言ってほど、何らかの新たな挑戦が見られる。多くのチェーンは売上をいかにアップするか、または、利益がどう確保するのか、という意識が強いが、ロピアにはそれに加えて「楽しい売場をどうつくるか」という視点が常にある。

新座店で新たに挑戦したとみられるご当地サイダー

 新座店では、加工食品売場内に、北海道から沖縄まで47都道府県の「サイダーを集めた「ご当地サイダー」コーナーを設けており、北海道は「友桝飲料・夕張メロンサイダー」、富山県は「トンボ飲料・ブラックサイダー」など52品目を1本199円、よりどり2本359円で販売していた。このような常に挑戦するロピアの企業姿勢が、売場に活気をもたらしている。


(店舗概要)
所在地 埼玉県新座市中野2‐2‐38 OSCデオシティ新座1階
開店日 2023年7月26日
売場面積 約580坪(歩測)
営業時間 10:00~20:00
駐車台数 約1000台(施設全体)

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