ある食品スーパーマーケットで、ビールとともに売れた商品とは?

千田 直哉 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア編集局 局長)
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関連販売(クロスマーチャンダイジング)をする際、机上で考えるととんでもない目にあうというケーススタディをひとつ紹介したい。

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関連販売の落とし穴

 ある食品スーパーマーケットがショッピングバスケット分析を実施した。そこで問題です!

 「アサヒスーパードライ350㎖缶」と一緒にカゴの中に入れられ、同時に精算された商品は何でしょうか?上位5位までの商品を回答3個以内に当てることができたら、賞品を進呈しましょう!

  私の回答――。

  •  1位: 枝豆
  •  2位:鶏肉のから揚げ
  •  3位:スナック菓子

 実は、すべて、外れで1つも当たっていない。

 正解は「他銘柄のビール」「第3のビール」「缶チューハイ」「缶ハイボール」「ウィスキー」「焼酎」「氷」「炭酸」などの酒類関連商品。ようやく第10位に枝豆が顔を出す。

 関連販売と聞くと、ついついツマミ関係を答えてしまうのだが、自分を顧みれば確かにつまみより多くを費やしているのは他の酒類だ。

 思い込みや机上論ほど危険であてにならないものはない、という絶好のケーススタディと言えるだろう。

記事執筆者

千田 直哉 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア 編集局 局長

東京都生まれ。1992年ダイヤモンド・フリードマン社(現:ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。『チェーンストアエイジ』誌編集記者、『ゼネラルマーチャンダイザー』誌副編集長、『ダイヤモンド ホームセンター』誌編集長を経て、2008年、『チェーンストアエイジ』誌編集長就任。2015年、『ダイヤモンド・ドラッグストア』誌編集長(兼任)就任。2016年、編集局局長就任(現任)。現在に至る。
※2015年4月、『チェーンストアエイジ』誌は『ダイヤモンド・チェーンストア』誌に誌名を変更。

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