RTDカテゴリーに新風、食事に合う・本格感のある味わいが魅力
冷蔵ケース内でもコーナー化が進む
キリンビールでは、次世代のRTDとして原酒ソーダ商品の開発に注力。23年秋に「キリン 上々 焼酎ソーダ」を発売した。同品はメルシャン八代不知火蔵の本格麦焼酎を一部使用。焼酎らしい飲みごたえや香りを感じつつも、ソーダ割りによるさわやかなおいしさで新たなユーザーを獲得している。
さらに24年8月にはジュニパーベリー100%※の国産ジンを使用した「KIRINPremium ジンソーダ 杜の香」を発売。ジュニパー・ジンのさわやかな清涼感と軽やかな炭酸感、さらにレモンとライムを加え、スッキリとした食事にも合うジンソーダに仕上げている。
※ジンのボタニカル原料に占める割合
原酒ソーダのアイテム数が増えてきたことで、小売業の冷蔵ケース内でもハイボール系をはじめとした原酒ソーダをコーナー化する動きが出てきた。また、ウイスキーハイボール缶で広がった原酒とRTD缶のクロスMDは、他の原酒ソーダでも今後広がっていくことが期待される。
原酒ソーダは、甘さのないおいしさや本格感のある味わい、食事との合わせやすさから、今後も伸長が期待されるカテゴリーだ。しかし、原酒ソーダはまだサブカテゴリーとして歴史が浅いこともあり、まずは消費者の認知率を上げ、トライアルを促すことが必要だろう。店頭でも冷蔵ケース内で原酒ソーダのアイテムを集積したり、レールPOPなどで視認性を高めるといった工夫でカテゴリーへの興味を促し、トライアルにつなげていきたいところだ。